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人魚姫メルジーナは今世こそ平和に結婚したい  作者: 丹空 舞
第二章

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54/93

お部屋をもらいました

リシリブール帝国第1皇女、エルネスティーネ。


この皇宮で働く侍女ならば知らない者はいない。

そして、自身が配属されないようにと切に願う。


それほどまでに恐れられるエルネスティーネとはいったいどんな人物なのか。


リアはため息をつきながら小声で言った。



「一言で言うと、我が儘。これに尽きます」



なんでも不幸にも仕官が決まった侍女は絶望し、ある者は上司に泣きつき、ある者は仮病を使い、ある者は決死の覚悟で仕事に臨み、数日後には魂が抜けたようになって発見される。


姫の宮殿についた呼び名が《使用人の墓場》。


なんともひどい言われようだ。



「根は悪い人ではないのですが……なにぶん元来の性格が災いしてお友達もおらず……おっと、口がすべりました。くれぐれもメルジーナ様、お覚悟なさってください」



と、リアは高さのある大きな建物に入り、勝手知ったる顔で進む。


ドアがたくさん並んでいる。

そのうちの一つの前に来て、さて、到着ですとリアは言った。

中は、豪華ではないものの清潔で落ち着いた小部屋だった。


「こちらがメルジーナ様のお部屋になります。今日からはこちらから生活していただき、お仕事のときには宮殿に通っていただきます」


メルジーナは瞳を輝かせた。


「海が見える!」





使用人にあてがわれる部屋の集まるこの建物は、まるで蜂の巣のようだった。

その中でも、腐っても伯爵家であるメルジーナには高所の部屋が与えられていた。


青い宝石のように光る海。

メルジーナは懐かしくなって目を細めた。


明日からの新しい生活を応援しているように、換気のため開けられていた窓から柔らかく風が吹いた。






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― 新着の感想 ―
[一言] 本当に何? どうしたどうしたwww 一般に我儘皇女と言われてる王族のお世話を??? 仮にも国庫の潤いの為に尻馬に乗った伯爵家の? 半分も税収巻き上げといて? やらせんのか??…
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