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小説家になる300の方法  作者: 朱鷺田祐介
2/6

その1 「名刺に『作家』と書く」


 まず、作家になるために、国家資格は必要ありません。

 ですから、あなたが名刺に『作家』という肩書きをつけたら、あなたはもう、作家です。


 ああ、ちょっと逃げないで下さい。


 変な話かもしれませんが、実はコレ、あなたが作家になるもっとも早くて、安い上に、非常によく効く「魔法のテクニック」なのです。

 まず、騙されたと思って、『作家』という肩書きをつけた名刺を200枚作って下さい。印刷屋さんに頼めば3時間で出来ます。何年か前から存在する名刺自販機なら、あっと言う間です。そうして、会う人、会う人にこの名刺を渡します。もちろん、あなたのペンネームと本名、連絡先、メールアドレス、携帯番号を書いておきましょう。

 この200枚を配り切って、まだあなたが名刺を増刷できれば、きっとあなたは、作家になっていますよ。

 いや、本当に。

 なぜならば、名刺の肩書きは「覚悟」だからです。

 あなたが「作家」の名刺を渡せば、相手は必ず問いかけるでしょう。

「どのような作品をお書きで?」

 たとえ。どんな形でもあなたは返事をしなくてはなりません。

「短編をぼちぼち」

「こんなジャンルのこういう作品を」

 最初は、はったりでも、妄想でも構いません。やがて、あなたは小説を書くか、名刺を投げ捨てて、こんな夢は忘れるかの選択を迫られます。前者を選んだならば、あなたは作家の仲間入りをしたと言えるでしょう。

 

 私は二十年前、フリーのライターになりました。その時、「フリーライター」という名刺を作って配り、色々な人から仕事をいただきました。その後、テーブルトークRPG(以下、TRPG。アナログゲームの方です)の仕事を始める際に、肩書きが無いのも何なので、TRPGのセッションを仕切る「ゲームマスター」という役職を肩書きにしました。すると、ゲームマスターのやりかたに関する本を何冊か書くことが出来ました。取材の関係で、この名刺を東京ゲームショーなどで配ったら、ゲーム関係の仕事もいくつか出来ました。

 誰かが言っていました。

「人は、自分が望んでいる物にしかなれない」と。


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