出会いとルウェールの儚い思い
最後の、ルウェールの部分少し変えます。いきなりですみません。
新章突入・・・俺は、一体何故?ラブコメを書いた?いや前から書いてるか・・・(作者はラブコメに耐性がありません・・・変な事を書いていても・・・温かい目で見て、指摘してください・・・お願いします・・・)
「・・・・いた・・・・」
僕は痛みと共に目を覚ました・・・・ここは・・・と言うより・・・何で痛みが・・・そう考えた瞬間・・・気を失う前の事を思い出す・・・クラーケンと言う大型の魔物の登場・・・それによって・・・船は・・・そうだ・・・みんなは!!
「起きたのか・・・」
ルザーの声が後ろから聞こえる・・・良かった生きてたんだ・・・・
「ルザー!!」
僕は思わず、ルザーを抱きしめる・・・良かった・・・
「・・・ああ・・・離れてくれないか・・・?他にも人・・・?がいるし・・・」
そう言われて、ルザーの更に後ろを見ると、そこには、確かに人が居た・・・えっ・・・抱き合ったの見られた・・・?
「・・・・・顔を赤くする位なら・・・もうちょっと考えて行動しろよ・・・・」
「だって・・・」
生きているのが解って安心したんだもん・・・高さ50m超えのクラーケン・・・話を聞いた時、20m位と言っていたのがその倍以上はあった・・・確かに船は全長なら・・・勝っていたが・・・それは横の長さ・・・縦の大きさはその比では無かった・・・
それに最後に出たあの魔物は何?辛うじてクラーケンとは解ったが、あれだけ本当に別物だった・・・大きさ何て解らなかった・・・・高さ50m越えですら大きすぎて見上げても上が見えない程だったのに・・・あれは・・・あの化け物は・・・
「・・・大丈夫か・・・・?」
そう、ルザーに言われ気づく、自分が震えている事に・・・
「・・・まあ、震えるのも仕方ないな・・・・あれだけの大きな魔物・・・魔物と言っていいのかさえ解らない化け物を見てしまったんだからな・・・」
そう、ルザーは言ってくれる・・・本当に・・・良く生きて・・・・
「他の皆は・・・?」
考えていて気付く・・・ここには、自分とルザー・・・後、知らない人?しか居ないのを・・・
「・・・・・・解らない・・・とにかく、お前を救う事しか考えて居なくて・・・お前を抱えて海に飛び込んだからな・・・」
ルザーはそう言う・・・
「そうか・・・」
そう言われ・・・僕も声を落とす・・・そうか、皆大丈夫かな・・・?多分、あの攻撃を受け、船が大丈夫だとは思えない・・・・・・・・・・・大丈夫・・・なんだかんだ言って、ダールもジュルも神様何だし・・・生きている・・・そうだよ・・・・
「なあ・・・もう話してもいいか?」
ルザーと話していると、そう、話しかけられた、そう言えば、もう一人居たんだった・・・そう言えば、この人、どんな種族の人なんだろう・・・・女性だと言うのは解るのだが、肌が灰色で頭に角があるんだけど・・・・・そんな種族の人居たっけ?
「・・・・・・・・・ルジャ落ち着いて聞いてくれないか・・・?」
そうルザーが言ってきた・・・えっ何に驚くの?確かに珍しい特徴を持っている種族だと思うけど・・・・
「この人は魔族だ・・・・」
そう言った瞬間、時が止まったように感じた・・・
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「・・・大丈夫ですか・・・?」
「ああ・・・何とかな・・・」
私、ルウェールは知識の神・・・ジュル様の看病を今している・・・
神様という事で、始めは様を付けていたが、ジュル様とダール様・・・2人共、仲間なのだから、様付けはいらないと言ってきて、口頭では呼び捨てで呼ばせてもらっている・・・
今私達は、魔族の村に厄介になっている・・・・本来、魔族は人間を見たら、誰構わず殺しの対象に認識だったのに、ここに住んで居る人達はそんなこと無く、今にも倒れそうなジュル様を見て、手を差し伸べてくれて、私達を受け入れてくれました・・・・
この事に、ダール様とジュル様の二人は驚いていました、ダール様なんて戦闘態勢を取っていたのに、次の瞬間口をあんぐりしていました・・・そして、今魔族の集落で休ませてもらっている・・・
神様からもらった情報にも、私達を殺す以外の感情は持っていないと示されていたのに・・・やっぱり実際に見てみないと解らないものですね・・・
ちなみに・・・私達がどうやってここに来たのか・・・
あの船が攻撃された時、笑いの神、ダール様は自らの身体を張って、全員を壊れる船から身を挺して守ってくれたとジュル様・・・
その為、ダール様自身、ダメージを負い、さっきまで、回復魔法で回復をしていたのだ・・・今はある程度回復したと本人が言い張り・・・(まだ、全快では無いはずなのですが)ヴァエと共に周りを見張っている・・・確かに、いくら友好的とは言え、魔族、気を抜いてはいけないのでしょう・・・少し心苦しいですか・・・
・・・ダール様が私達を救ってくれたと言っても、私自身は、船が壊れた時の様子は気を失っていた為何も覚えていない為、どうやってここまで、来たのかは解りません・・・気づいたら、荒れ果てた荒野にいたのですから・・・・・
私は、横になっているジュル様に魔力を渡す・・・彼女は、船の中で大規模な様々魔法を使っていた為、魔力不足に陥っている・・・隠蔽魔法、硬化魔法、障壁・・・本当に様々だ・・・それだけの魔法を使う為に膨大な魔力の消費・・・・一歩間違えれば、死んでいた・・・
私とナールは二人で必死に自身魔力を船の中で渡していたが、それも、焼け石に水だった・・・ハーフエルフの魔力・・・私とは比較にならない程の膨大の魔力を持っていた彼女が手伝ってなお・・・足りなかったのだ・・・
それだけの量の魔力を彼女は使い通していたのだ・・・神の身体、力を持っていればそれ位どうって事が無かったのでしょうが・・・今の彼女は人間並みに力を制限され、身体も人間基準の身体を使っている為、本当にあれ以上魔法を使っていれば、どうなっていたか解らなかった・・・
その為、ジュル様は、魔力欠乏の為、衰弱している・・・だけど、それも、ダール様に回復魔法をかけている中、ナールは自らのハーフエルフとしての残った膨大な魔力をジュル様に魔力を流し込み、魔力欠乏をある程度防いでくれた・・・おかげで、彼女は今倒れる様に眠ったが、もし、彼女が居なければ・・・ジュル様は今喋る事すら出来ていなかっただろう・・・
結局・・・あれだけ、頑張ったのに、化け物じみた大きさの魔物に破られてしまいましたが・・・まあ、あのまま続けていれば、ジュル様が死んでいましたから、どちらにしても・・・・・・・・本当に生きているのが不思議なくらい・・・ダール様、今まで色々失礼な事を考えていましたが、今回は本当に助かりました・・・
ジュル様の看病をしながら・・・私は、船の中の出来事を思い出す・・・化け物じみた魔物の触手が船に当たり、気を失う直前・・・ルザーがルジャを助ける為に海に身を投げたのを横目で見ていた・・・
・・・ああ・・・いつもそうだ・・・彼は自らの命を顧みずルジャを救う為なら自分の命を投げ出してまでどんな事でもする彼・・・そんなルザーに救ってもらえる、ルジャが・・・羨ましい・・・・
(私は今何を考えたの?)
そう思い私は頭を振って、今の考えを無くす・・・本当にどうしたのかしら・・最近・・・ルザーとルジャが仲良くしているのを見ると、嬉しい反面、心が痛む・・・・今なんて、こんな事を考えている時では無いのに・・・・
「・・・・・大丈夫か・・?」
そう、ジュル様が言ってきた・・・
「ええ・・・大丈夫です・・・」
私はそう返す・・・皆が大変な時にあんな事を考えていたなんてばれたくない・・・
「本当か・・・?魔界に来る前の魔族の襲来・・・あれでも、かなり堪えていたのではないか?」
そう、ジュル様が言ってくる・・・ああ・・・確かに、あの時は堪えた・・・回復魔法で回復をさせている最中・・・言われる、悲鳴と泣き叫ぶ声、罵声、罵倒・・・
『何故、私達が・・・・痛い・・・痛い・・・!』『お前らが来たから!あいつらが来たんだろう!疫病神!』『私の子供は・・・・ねえ・・・私の子供はどこに行ったのよお!!』
・・・あの・・・疫病神は当たっていたのかもね・・・だって、私達が魔族をこちらに呼び込んだのも同じなのだから・・・
「・・・すまない・・・思い出させてしまったようだな・・・」
「いいえ・・・大丈夫です・・・」
そうだ・・・今は立ち黙っている場合ではない・・・ルジャだって、あれだけ衝撃的な真実を知っても一日で立ち上がったのだ・・・私も落ち込んでいる場合では・・・
「・・・・ルザーの事は安心しろ・・・・勇者は解らないが・・・あやつは生きている・・・まあ、勇者を救う為に、海に飛び込んだ位だ・・・あやつが生きておるのなら、勇者も生きているのだろう・・・」
そう言われて私は頷く・・・頷きながら、私は心の中がちくりと傷んだ・・・
「ルザーはダールの神の力の器として、何度も、練習で力を流した結果、あやつと、ダールには繋がりが出来ておる・・・死んだらその繋がりが切れるはずだが、ダールからはそう言った事は無いと言っておる・・・まあ、繋がりが出来ていると言っても、この魔界の環境下では、あやつの場所までは解らない様だがな・・・」
そう言って、彼女は肩を竦めた・・・
「・・・ええ・・・大丈夫ですよ・・・ルジャはルザーが守っていますから・・・」
私は心が痛みながらも頷きながらそう言う・・・私は何で・・・・
「・・・・本当にそれだけか・・・?」
「?それだけとは・・・?」
私は出来るだけ、平静を装いながらそう言う・・・大丈夫ばれて居ない・・・そう思っていた・・・
「お前、ルザーの事が好きなのだろう?・・・」
だから、ジュル様がそう言ってきた時にはかなり驚いた・・・
「何を驚く・・・お主隠し事が本当に苦手なのだな・・・顔に出まくりだ!」
えっそんなに私って顔に出ていたの?じゃあ、さっき考えていたことも・・・そう考えると顔が熱くなるのを感じた・・・
待って!そうなると・・・ルジャやルザーにもこの事がばれているんじゃあ・・・
「・・・本当にうぶじゃなお主・・・一応言っておくが、ルジャやルザーは余りにも身近すぎてお主の気持ちに気づいていない様だったから、安心せい・・・」
その言葉にほっと胸を撫でおろす・・・そうか・・・ばれてはいないんだ・・・
「・・・・だが、もし、何かをするののなら、早目の方が良いぞ・・・」
えっ?
「例えば、告白とか・・・・」
こ・・・告白?えっ?何でいきなりそんな・・・はっ話になって・・・
「・・・・今回、魔界に着いたが、まだ、今はルジャ達が居ない為、ここに足止めされているが、合流すればすぐに私達はすぐに動き出す・・・」
そう言って、ジュル様は遠くを見てこう言った・・・
「・・・いい結果でも、悪い結果でも・・・行動してみたらどうだ・・・動きださなければ・・・何も起こらないのだからな・・・」
「ジュル様・・・」
訓練の時を含めどこか、凛とした顔しか見せて来なかった彼女が初めて、儚い表情を見せた・・・
「・・・様付けは付けるなと言っただろ・・・私も自分の気持ちに速く伝えて居れば・・・もっとあいつと一緒に居られる時間が増えたのかな・・・」
そう言うジュル様の言葉はどこか寂しそうで・・・
「・・・」
そんな彼女に私は何も言えなかった・・・
彼女は・・・ジュル様は私に微笑みかけて・・・
「後悔が無いようにな・・・」
そう言ってくれた・・・・・・私は・・・私の本当の気持ちは・・・・・ジュル様に魔力を与えながら・・・私自身魔力不足で倒れるまで、一晩悩み続けた・・・・




