第1話:強い復讐
まずこの作品を手に取って頂きありがとうございます。
これは注意点なので読んでくださると助かります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・小学生が作っているので投稿頻度がめっちゃバラバラ
・設定がガバガバ
・語彙力が死ぬ程ない
・無双系ですが残酷系も好きです。
この注意点を踏まえて読んでください!
「絶対に……復讐してやる――」
血のように赤い夕焼けが、静かに燃えていた。
俺の目の前には、かつて仲間と築き上げた街――いや、もう街だったものが瓦礫となって広がっていた。
家々は焼かれ、畑は踏み荒らされ、何より……
大切な人たちが、皆殺されていた。
……話は、今から九年前に遡る。
⸻
「勇者たちよ!よくぞ魔王を討ち果たしてくれた!」
王の声が玉座の間に響き渡った。
その日、俺たちは魔王を倒し、凱旋していた。
王は誇らしげに、俺たち三人にあるものを差し出した。
それは、光を帯びたペンダントだった。
「これは、お前たちの功績を称えた証――勇者の階位を示す勲章である!」
ペンダントは階級ごとに形状が異なる。
上から順に――
•(輝く星):世界史に名が残る者
•(星):王国記録に名が残る者
•(丸):地方の英雄
•(三角):補佐、またはサポート役
•無し:一般冒険者
俺たち三人が受け取ったのは、最上位――
「星」のペンダントだった。
それは名誉であり、力であり、そして――呪いだったのかもしれない。
「光の勇者たちよ。お前たちには『三光者』の称号を与える。魔王を討った者として、その名を永遠に刻もう!」
そして俺たちは歴史に『三光者』として名を歴史に刻まれた。
その後俺は、辺境の地に小さな街を作っていた。
魔王を倒した英雄が何故こんな場所に?と人は言ったが、理由は単純だった。
この地には、貧しさに苦しむ子供たちや、居場所を失った者たちが集まっていたからだ。
⸻
ある日、街の門の前で、小さな人影が倒れていた。
体は泥と傷だらけで、骨が浮き出るほど痩せ細っていた。
「……おい、大丈夫か?」
近づいて声をかけると、かすかに瞼が開いた。
その目は、怯えと警戒に満ちていたが、同時に――助けを求める光も、確かに宿っていた。
「これ、食べられるか?」
俺は懐から取り出した、まだ温かいパンを差し出す。
少年は数秒の躊躇のあと、がつがつと食らいついた。
必死に、生きるために。
「……名前は?」
「……レイ。」
小さな声だったが、確かにそう聞こえた。
その日から――レイはこの街の一員となった。
⸻
最初は人の輪に入れず、ひとり黙って隅に座っていたレイ。
けれど、日に日に笑顔が増え、声が増え、そして――仲間が増えていった。
それでも、やんちゃな面は健在だった。
「……レイ!またパン屋から盗み食いしただろ!」
「だ、だってさ!今日のは特別って言ってたし、いい匂いしたから……!」
「つい、じゃねえ。三日間パン屋で修行な。朝5時集合、寝坊は許さん。」
「うぅ……やっぱ言わなきゃよかった……」
街のどこかでクスクスと笑い声が起きる。
怒鳴る俺の声も、彼の落ち込む姿も、全部が日常の一部だった。
⸻
年に一度の収穫祭。
レイは、壊れかけのリュートを両手に抱えて言った。
「リヒト、見ててね!」
舞台に上がったレイは、決して上手とは言えない演奏を始めた。
音は外れ、リズムもずれ、けれどそこには不思議な温もりがあった。
「……下手だけど、頑張ったな。」
「でしょっ!」
夜空に広がる星の下、レイは誇らしげに笑った。
まるでその笑顔が、暗い過去をすべて照らしてくれるようだった。
レイは、俺にとってただの子供ではなかった。
パンを与えたあの日、彼の中にかすかに光る炎を見た。
叱り、励まし、共に笑ううちに、それはやがて街の中心を照らす光になっていった。
レイは――俺の希望だった。
……そして、あの光は――失われた。
そして……今
空は赤く染まっていた。
黒煙が空を裂くように立ち昇り、遠くから炎の爆発音が響く。
「……ここは……俺の……街……?」
リヒトの足元には、崩れた石畳。
かつて子どもたちが遊び、祭りの太鼓が鳴った広場は――瓦礫と焼け焦げた肉の匂いに包まれていた。
「……レイ……レイ!? どこだ!? 他の皆は……!?」
焦げたパンを握ったまま倒れている子供。
小さな手を伸ばしながら、二度と動かぬ住民の老婆。
「っ……嘘だ……嘘だろ……?」
燃える鐘楼。崩れ落ちた防壁。
そして、剣を握ったまま、守るように倒れている青年――かつてリヒトが育てた弟子だった。
「誰が……誰がやった……!? 誰がこんなことを……!!」
街は、燃えていた。
黒煙が天に昇り、かつて賑わっていた広場には――血と、絶望が転がっていた。
「どうして……こんなことに……!」
剣を構えるリヒト。
その目は怒りと混乱に揺れている。
目の前に立つのは――
リミエ。そして、ルーチェ。
かつて肩を並べ、光を重ねた――三光者。
「俺の……俺の街を、壊したのはお前たちか……?」
返事はなかった。
風の音だけが、焦げた地を吹き抜けていく。
⸻
リヒトが一歩踏み出すと、
空気が張り詰め、同時に光が走った。
3人の間に、何かが欠けている。
なのに、互いの手は止まらない。
「《閃光刃》!」
リヒトの剣が光をまとう。
その軌道は鋭く、美しいはずだった――
「《光盾:フィデリア》」
ルーチェが盾を展開し、受け止める。
だがその表情には、戸惑いと迷いが混じっていた。
「……なぜ……?」
リミエが詠唱を始めた。
だがその光には、足りない物があった。
魔法同士がぶつかる。剣が弾かれる。
空が鳴り、地が割れ、力がぶつかり合う。
かつて息を合わせ、魔王を圧倒した3人。
なのに――今はその光が、かみ合わない。
⸻
【違和感】
「おかしい……」
リヒトが剣を振るう手を止める。
「力が、出ない……いや、“重い”……」
リミエも、魔法の精度が乱れている。
「俺たちは、三光者だったはずだ……。なのに……」
瓦礫が崩れ、広場の中心に静寂が戻る。
三人は傷つき、膝をつき、
何も決着がつかないまま、ただ空を見上げた。
「お前達…なんで俺の街を破壊した…?」
(リミエが疲れた顔で口を開く)
お前らだってなんで破壊したんだ…?
俺の故郷を…
そして俺たちは話のすれ違いが起きたことに気がついた。
その後ろで--闇の中から、何かが“こちら”を見ていた。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
くっそストーリーが進んでないですが気になさらず。
(実際に本編に入るのは3話)
多分5話までは週1投稿が可能だと思います。
これからこの作品をよろしくお願いします!