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20/22

20:変化

玄関を開けると、かつてとは違う香水のにおいに気付いた。

壁には、懐かしい学生の頃によく画集で見ていた絵画が、掛けられていた。

学生の頃、欲しくても買えなかった、あるデザイナーの椅子やテーブルが、キッチンに置かれていた。

そしてなにより、妻の部屋をちょっとした出来心で覗いたら、部屋中に赤色の派手な服が何着も掛けられていた。それを見ていたところを、彼女は後ろから静かに近づいていて、宮松に激しく噛み付いてきた。全て自分のお金でやっていることで、何を文句付けることがあるのかと、激昂した。

ここは、誰の家なのだろうか。そして自分は一体、何なんだろうか。


唯一、家の奥の奥の、父のものだった音楽の部屋だけは、唯一絶対の領域だった。ここだけは、彼女には絶対に手を出させなかった。そこにたどりつくまでの、長い廊下を早足で駆け抜けていく。もう他の部屋は、既に諦めてしまった。

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