我が家には。
我が家には豚と鬼の2種類が堂々と存在している、いや厳密に言えば牛鬼もいる(大量消費《エンゲル係数》的な意味で)。御蔭で私は食いたいものが食えない状況だ―好物は練物、一食一枚で十全、な・の・に―最近旅行から帰省して早四ヶ月ほど、彼らの食欲はめきめきと未だ成長過程にあるらしい。まったく頭の痛いことだ、けれど母は「良いじゃない別に」とのほほんとボケかましているから私の心痛は日に日に増している。
ことは当時、旅行中に溯る。その際に利用していた施設の充実感がまあ無難(それ以上)、だからこそ現在の暴飲(牛のみ)暴食(豚は好んで“デブ活”なんて気の迷いで吐いていたし、鬼に限っては運動が趣味みたいな部分があるから)そりゃぁ、もう手に負えないレベルで完結しているのだ…。
ちなみにもう一匹、小鬼がいたのをわすれていた―あくまでも小鬼であってゴブリン(読み)ではない―失敬、失敬。そいつはまあ可愛いのだが上に負けず劣らずむしろ勝った食欲は並ではない、大食いの大人には負けるがそれでも小食の大人は祐に凌駕し、並の大人と肩を並べて食事しても存外行けるような気がしてくるから大変だ。回転寿司ではその威力も治まるけれど、家ではよく炭水化物をのむようにバリバリ食している(将来、高血圧等の疾患で倒れりゃしないかと今から懸念が尽きない存在である)。
だけれど、可愛いのでもう何でも良いや。
肉ばかりを所望する牛鬼には困ったもので糖尿病間近というのに、(本当に)反省の色がないし‘食べたい物を食べる、塩辛いものが猶良い、常に油分過多を伴とする’世間様が子供認識しそうな菓子や飲料を日中消費(最近は多忙ゆえに水に切り替わり外で菓子を消費する時間が減ったと思いたい)。彼の牛、熱中症予防には水分補給を欠かさないので良いような気もするが。
だけれど「野菜はすき、火を通さずとも食べる」というわりに。魚介は骨がまどろっこしいらしく避けている始末だし(母が身をむしるといそいそと美味しそうに食べるが)、野菜にもどろどろとドレッシングを何の遠慮もなく塗して食む(それらも決して塩分対策にはなるまい)。
今まで若々しく活動できた事が少し可笑しい気がする、牛鬼(外面詐称)実は昔、スラッと伸びやかだったし、運動もまあ走れば速いほうだったのかも知れないけれど―今ではごろごろと海洋生物的な比喩が御似合いの物悲しさである―皆さんも悪しからずに一つ頼まれてくれませんか?何簡単なことです。
無理に食事制限するのは心身ともに推奨しない、野菜と魚、そして序に肉でもあれば均衡を崩さずに食を楽しめると思うのです。旨み本来の味を活かして下さい…
あ、調味するのも当然ですがわすれないですよね?




