序章――死神
みなさん初めまして。
神田 ソウと申します。
この物語は高校生の時に書きあげ、温めておいたものです。
物語の中では悩み迷える「死神」と呼ばれる者達が様々なドラマを繰り広げます。
喜怒哀楽を持ち、とても人間臭い存在です。
死神=黒装束を纏い、大鎌を持った悪の存在ではない事をみなさんに知ってもらいたく、このような物語を一生懸命(笑)書きあげました。
毎週土曜日のお昼に更新しますので、どうぞご愛読くださればと思います。
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それでは失礼します。
―――序章 死神
死神とは、現世から死後の世界において全ての魂を管理する名誉ある役職であり、生身の肉体を持つ者達の首を刈り取る悪と認識された存在でもある。空間で彷徨う魂を行くべき場所へと誘導し、時には現世へ足を運び、寿命を終えた魂を迎えに出向く。それが死神というものであり、死神の使命である。
我々死神は、私達を統治する王というべき人物から依頼を受け、実行する。魂の回収、狩猟、先導……場合によって様々な種類の依頼を受けるのだ。王から言い渡されるまで、内容は全て明かされない。どんな魂か、何をするのか、どこに行くのか。私達は知らぬまま王の言葉に黙って耳を傾ける。例えそれがどんなに残酷で切ないものであっても、私達は王より与えられた仕事を遂行しなければならない。背けば最後、もがき苦しみ、死ぬという本当の恐怖を味わいながら魂が朽ちるのだ。
では、ここに綴ろう。生前のドミンゴの竜騎士時代から、肉体を失い、死神として初めての任務を受けた頃までの私の話。それは長く、世界の愚かさを知らしめる物語。今や国は四つになってしまったが、これから話す話は二十年前に白の大陸に存在していた三つの国の出来事である。私自身が死を実感した頃であり、戦争の意味の無さ、馬鹿馬鹿しさを伝えるだろう。
私はこの物語を、偉大なる戦友ヨエルに捧げる。私の全ては彼のために。