08 お姫さまの爆発
「わ、わたくしだって!わたくしだって何とかしようと思ったわよ!でもしょうがないじゃない!どっどうすればいいのかっ話せば分かってくれるのよ?!」
「わたくしだって辛いけど、何とかしようと思って!何やってもダメじゃない!!」
「そもそも何でわたくしがこんな目にあわなきゃいけないのよ!わたくしはお父様に言われた通りにしてきたのに!!隙を見せるな、下のものに阿るな気高く誰よりも気高くあれと!」
「…知らない!もう知らないわよ!こんな所にいる時点でもう終わりだもの!!どうなったっていいわ!!!」
息を切らして言い切ると物凄い速さで院内に引っ込んで行った。
バタン!ドスン!と中から物凄い音がする…
「た、立てこもった?」
「…立てこもった、みたいねぇ。」
ふぅ、と気が抜けたようにビビアが息をつく。
やたらその音が大きく聞こえた。
「び、びっくりした…」
「…ついにプッツンしたわね。いつかやると思ったけど」
「ええー…ていうか、ええー…なんでこんな目にって…そこからぁ?」
「まぁお姫さま、だったしね。ふん…」
どこか不機嫌そうにロリ美少女が鼻を鳴らす。
「…なに」
「ん?べっつにぃ~」
「何か言いたい、か、気づいたんじゃないの?」
「だとして、わざわざあんたに言う義理なぁーい」
ニヤァっと意地悪く笑う。
最近厨房で割と話すから油断してた。
「…ほぅ?」
「他人にいい顔しても仕方ないもーん!」
こいつはこういう奴だった…
「で、ペアが居ないんだから仕方ないですよね?指導係さん?屋外作業は中止ってことで…」
ぷちっ。
「は?何言ってんの?やるけど」
「ん…?」
ガっ!
「ひっ!」
「頭数少なくなった分、しっっっかり働かないと、ねぇ…?」
逃げられないようガッチリ首根っこを抑えて顔を覗く。
にぃいいいっ…!
「ひぃぃっ!!」
「さぁ楽しい楽しい外仕事をしましょうねぇえ…
」
「いやーーーーーーーー!!!!」
絹を割くような美少女の悲鳴であったが、悲しいことに誰も助けには来なかった…
来たところで追い払うけどな!!!!