29 準備は戦争
「ジャム煮詰まりましたー!」
「こっちにおいて粗熱さまして!」
「ドライフルーツ詰めます!」
「待ってこっちニシンのオイル漬け仕分けてるわ!」
「堅焼クッキーあと5分ででるので場所開けてください!ドライフルーツは食堂で仕分けて!」
「相変わらず忙しいね…!」
「ふ、冬越の祭り準備ってこんななの?!下町の食料品店みたいになってるけど?!」
「まぁ冬に向けての最大イベントだから…!」
話の合間、それでも手元は休めない。
手元を休めたら後続が詰まる。
ちなみに私は、ひたすらニシンのワタと頭をひたすらとっている。
ビビアは、堅焼きクッキーの生地をひたすら捏ねている。
両方とも冬で重宝する保存食で、祭り以外にも活躍すること間違いなしなのでここぞとばかりに多めに作られる。
お互い腕が筋肉痛になること間違いなしだ。
「二人ともお疲れさま~!」
「シスターモティカ!」
「一段落したら食堂に食べに行ってしまっていいわ~交代要員でるから~」
「ありがとうございます!…シスターセリアナがどうしてるか分かります?」
「凄いスピードで刺繍とパッチワーク仕分けてたわ~!セリアナちゃん凄いわね!」
ふふふふふふ!かかってらっしゃい!まとめて縫い上げて差し上げますわー!!!
「…て叫びながらやってたわよぉ。やる気満々ね!」
「いや、それやる気満々じゃなくて…」
「…壊れたわね。哀れだわ。」
ビビアが遠い目をして告げる。
「疲れた…眠い…」
「うう、幾らでも今なら眠れますわ…」
「…ねー…腕だるだる…」
冬越の祭りの準備の最中の三時集会。
さすがに夜が早いと言っても朝が辛い。
「うで…うでがパンパンよ…」
「わたくしは肩と目が辛いですわ…」
「やー…テスト用の刺繍とか早めに仕上げててよかったね…どうする?疲れてるなら問題やめとく?」
「いえ…やりますわ。ここまで来たらしっかり組紐もぎ取ってやりますの!」
「わたしはだるい…先にやっててちょうだい…ちょっとでも休ませて…」
「ふ…情けないですわよビビーさん…これしきのことで泣き言を言うだなんて…」
「アンタね…あとこれ一週間以上続くのよ…大体私は小柄で生地捏ねたりもアンタ達より全身運動なの!」
「まぁまぁ…じゃあビビーはちょっと休んでなよ。先にセーニャ。それでいい?」
「構いませんわ………後で私も少し休ませてくださいませ…」
「いーよいーよ。まだ先あるし無理しないでいこー体崩したらなんにもならんからね」
ぽんぽん、と頭を撫でる。
「二人とも、ここで初めての冬なんだから。体は大事にしよ」
そういって笑えば。
「くっ…ころせ…!」
「何で今そのワードが出たし」
「攻略キャラ…格下げはいやぁ…」
「そしてお前は何を言ってるんだ」
辛い時、なんでもないことが染みるのよ、と後日ビビアに影を背負って言われた。
本当に昔何があったん。
お読みいただきありがとうございます。
ちょっと別連載に浮気しておりました。
こちらもしっかり連載続けますので、お付き合いいただければ幸いです!
※土日は低更新です。次回更新は月曜になるかもしれません。
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別連載もよければお願いします。
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