第一話 憎しみの銃弾part5
三島の家でタバコを吸うのは依頼者の三嶋祐三本人と息子の祐次だけだということだ。
息子の祐次が犯人だとすれば、防犯カメラに映らないルートを探し出すことも
可能だろうし、実際に防犯カメラの録画テープをもう一度みると
玄関からでてからからすぐに姿を消し、犯行が終わったころにまた玄関に映っていた。
「理由はわからないが確定だろうな・・・」
鉄兵は犯人を伝えるために応接室の三嶋祐三の元に向かった。
「三嶋さん、ちょうど応接室を狙える草の茂みの中でタバコの吸殻を見つけました。
おそらく犯人が吸っていたものでしょう。」
「それはL○RKのメンソールか?息子の祐次が吸っているものと同じだ。
まっまさか??」
「とりあえず息子さんに話を聞いてみましょう。」
2階にあがり息子の祐次の部屋の前に来た。
ノックを何度かするが返事がない。
しかし誰かいる気配はする。
「祐次いるんだろ?話があるここを開けろ!」
まったく開く気配はなかった。
「蹴破りますよ?」
鉄兵はそういうと了解を得る前に扉を蹴破った。
扉は部屋の中に倒れた。
部屋の隅のベッドの上に祐次は震えながらいた。
「かっかっ勝手に入ってくるなよ。」
祐次はおびえていた。
「まわりくどい言い方は嫌いなんで単刀直入に聞くけど、祐次さん、あなたは
お父さんを銃で殺そうとしましたね?」
「なんの証拠があってそんなこというんだ?」
「一応証拠もありますよ。ほら。」
そういうと鉄兵はタバコの吸殻をだした。
「それだけで証拠になるかよ。」
しかし祐次の顔はミルミル青ざめていく。
「なんでしたらDNA鑑定をしてもいいですけどどうしますか?」
鉄兵がしゃべり終わると同時に祐次は豹変した。
「勝手に部屋に入ってきたと思ったらゴチャゴチャいいやがって。
そうだよ俺がやったんだよ。
毎日のように馬鹿息子馬鹿息子と人前で罵倒しやがって、
だから闇サイトで銃を手にいて殺してやろうと思った。それが悪いか!」
「何だと?ほんとにお前なのか?親を殺そうとするとは・・・
馬鹿祐次、三嶋家の恥さらしが!」
三嶋祐三が叫んだあと祐次は行動を始めた。
「また言ったな?もううんざりだ、死んでくれ親父!」
そういうと祐次はベッドの横にあった引き出しから
おそらく祐三を2度狙った銃を取り出した。
鉄兵はズボンのポケットの中にいれておいたパチンコ玉に素早く気を溜め込むと
祐次が銃の引き金を引く瞬間にパチンコ玉を弾き銃口に入れた。
ばーん
「ぐわあぁぁぁ」
銃口にパチンコ玉が入って銃詰まり暴発し、祐次の手は血まみれになっていた。
「とりあえず救急車を呼びますか?」
数日後、三嶋の暗殺未遂事件は解決をしたが後味が悪かった。
三嶋祐三は
「馬鹿息子を馬鹿息子と呼んで何が悪い!」と最後まで怒鳴っていた。
そして息子の祐次を警察に突き出したそうだ。
「よし、今日も晴天はりきって学校にいくか。」
ブルブルブル
マナーモードにしていた携帯にメールが入った。
また新しい依頼があるという内容だった。
「今度のミッションはもっと楽しいのにしてくれよな。」
鉄兵は今回のことを頭から追い出し学校に向かった。
悲しみの銃弾編 完結です
今後は鉄兵のゴースト退治や
冒険活劇などの話も書いていきますので
よろしくお願いいたします