第一話 憎しみの銃弾part1
「また明日な!」
「鉄兵きょうもバイトかよ?最近付き合い悪いな。」
「悪いな、今度埋め合わせはするからさ。」
「おう、また明日な。」
御剣鉄兵は都内の高校に通う17歳の学生だ。
小さいころに両親をなくし、遠い親戚に当たる神崎純
という男に引き取られた。
高校生になって神崎の家を出て高校の近くにあるアパートに一人暮らしを
している。
神崎が家賃は出してくれるといっていたが、神埼が経営している会社で
バイトとして働いている。
神崎一代で気づいた会社で、地上9階地下2階建ての自社ビルを持っており
年商は軽く100億は超えているらしい。
仕事の内容は簡単にいうと「何でも屋」だ。
何でも屋の範囲はほんとに幅広く、掃除洗濯などの家事手伝いや
水漏れ修理、洋服の修理、パソコンや車の修理、浮気調査などなど
表の仕事だけでも何種類あるかわからない。
しかしこの会社がメインで行っている仕事は超常現象の解決、盗み、殺しなどの裏家業だった。
会社の名は裏世界ではかなり広まっているらしく、どこかの財閥の会長さんやら
時には国から仕事を受けることもあるらしい。
依頼者の依頼内容に応じて「ジェネラル」と呼ばれる人材を一人または複数人送り
依頼に対応する。
ジェネラルにはランク付けがあり、C→B→A→Sという順にランクが上がっていき
ランクが上になるほど請求金額があがっていくが、より正確に早く依頼を片付けてくれる。
また依頼内容によっては初めからCランクやBランクのジェネラルでは対応できず、Aランクや
Sランクのジェネラルが赴くこともある。
鉄兵は17歳ながら気功の使い手で、気を固めて相手に飛ばしたり(カメ○メ波みたいなもの)
体中に気をまとい防御力を高めたり、傷を回復させたりもできる。
また運動神経やその場の判断力もすぐれておりジェネラルのランクとしてはAで登録されている。
高校を卒業したらバイトではなく正社員になるつもりだ。
鉄兵としては今すぐにでも正社員になりたかったが
神崎が「高校くらいは出ておけ」というので通っている。
しかし実際に通ってみると満更高校生活も悪くなく
神埼には感謝をしている。
鉄兵が住む町は、横に長い長方形の形をしており、東西を横切る電車が中央に走っている。
ちょうど町の中心あたりに駅がありその周りがオフィス街なっている。
線路を挟んで北側には商店街や病院や学校や郵便局といったものがあり、南側は主に住宅街となっている。
鉄兵が通っている高校からバイト先の会社のビルまでは歩いて30分位でいける。
鉄兵はビルの正面入り口の自動ドアから中に入っていった。
「陽子さんこんにちわ。今日もお綺麗ですね。」
「鉄兵くんこんにちわ。今日もバイトなの?頑張ってね。」
今井陽子22歳。この会社の受付嬢の一人だ。
目はパッチリとして二重まぶたで鼻筋も綺麗にとおっている。
唇は綺麗なピンク色で、厚さも薄すぎず厚すぎずといった感じだ。
髪は緩やかにウェーブがかかった状態で肩より少し長く伸ばしている。
受付嬢をしているだけあってとても美人だった。
ひそかに鉄兵があこがれている女性だった。
「彼氏いるんだろうな。。。」と思いながら正面のエレベータの前に立ち上階行きを待った。