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シオン  作者: 紫苑
1/1

王女の日課


〜はるか昔、神が地球を誕生させ地球上にアイザレス大陸・ラルゴー大陸・カスパミラ大陸・ワリバール大陸の4つの大陸を作った。神は1人の人間を作りその人間を地球の王として育てた。やがて大陸ごとに王が誕生しそれぞれ独立し国を建てた。これは魔力と権力の行き交う壮大な物語である。〜





[アイザレス大陸・サンワール城]

明るい日差しが城の窓に降り注ぐ。鳥のさえずりを聞きながら少女が歩いていた。

少女とすれ違う者は皆丁寧に頭を下げた。

そして階段をおりある部屋に辿り着き重たい扉を開いた。


「シオン?起きていますか?」


少女の呼びかけに応答する者はいない。


「どこにいかれたのでしょう。」


首もかしげまたとことこと広い城の中を歩くこの少女は

このサンワール城の王女マリアンヌ・サンワール・アイザレスである。

すれ違う使用人に挨拶しシオンと呼ばれた男を探しに歩く。

すると、ふわっと花の匂いがし匂いのする方へ行ってみるとそこは庭にある庭園だった。色とりどりのの美しい花達が咲き乱れる中、これまた美しく立っている1人の少年を見つけた。マリアンヌはにこりと微笑み、その少年の元へ少しずつこそこそっと近づく。が、


「マリー、いるのは分かっているよ。」


そう言われ、内心やっぱりと思いながら


「バレてしまいましたわ、さすがシオンです

今度こそいけたと思ったのに」


少しいじけて言ってみたらシオンはふわっと笑った。しかしその目はマリーを見つめてはいなかった。


「お花を見ていたのですか??」


そうマリーが問うとシオンは首を横に振った。

「いや、花達に呼ばれている気がしてね、

今相談を聞いていたんだよ」


「私も花の香りを辿ってきましたのよ!

でもわたしには残念ながら妖精は見えないのですね…」


しょんぼりするマリーにシオンは優しく言う。


「見えないことは悪いことじゃないんだよ

だから大丈夫、彼らは僕達を見守っていてくれているのだから」


そう言い終えるとシオンは立ち上がり


「そろそろお腹すいたね、朝食食べたいな」


と、マリーはハッとし


「そうでした!私それをシオンに言うつもりだったのに!!!今日は私の作った朝食なんですよ!楽しみにしてくださいな♡では部屋で待ってます!」


そう言い、走り去るマリーを見てシオンはため息をつく。


「あの子の料理、すごくまずいんだよな

言ったら傷つくから言わないけど…」


こうしてサンワールの一日が始まる。



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