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Ⅲ 明日のお楽しみ、秘密。
「え、いいよ。どこに行きたいの?。」
私は、彼にフロートを渡しながら言った。
「秘密。明日、早帰りだし、その次の日休みだろ?。明日行こう。」
「あ、うん。分かった。秘密なのね?。」
「そうだ。明日になってからのお楽しみ。」
彼と私は、帰り道をゆっくりと歩いた。
二人でいる時間を長くしたくて、朝も早く起きて、ゆっくり二人で学校に行くし、放課後も早く学校を出て、ゆっくり帰る。
明日のお楽しみか…。
彼とは、いろんなところに出かけた。数えきれないぐらい。
どこに行くんだろう。
何するんだろう。
家に向かって歩き出した。
「ただいま。」
「おかえりなさい。今日は遅かったのね。」
玄関にママがエプロン姿で待っていた。
「そうかな?。いつも通りだけど。」
そう、いつも通り、ゆっくりと帰ってきました。
読んでいただいてありがとうございます。
次回もお楽しみに。