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ナナシのトヒ 〜ナチュラビスト〜  作者: 大地アキ
11章 エアー

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119/201

第119話 門前の挑戦

エアー中央、第2の門。

白い石造りの巨大な門の前に、二つの影が静かに立っていた。


一人は鋭い双眸を持つ青年――イーガの腹心、スワロ。

もう一人は重厚な体躯に黒いマントを纏った男――ナイト。


その姿を見た瞬間、ノラたち五人は足を止めた。


「……待ち構えていやがったな」

ノラが肩を竦めると、クロは前に出て表情を引き締める。


スワロが口を開いた。

「ヤマトからの訪問が立て続けにあったこと、イーガ様は不審に思われている。お前たちがただの旅人でないことも承知の上だ」


ナイトが低い声で続ける。

「謁見を望むならば、我らと手合わせ願いたい。スワロはノラ殿、私はクロ殿。勝利すれば、イーガ様にお会いできると約束しよう」


ノラは苦笑を浮かべて頭をかく。

「やれやれ、王に会うのも楽じゃねえな……。けど、正面から試されるのは嫌いじゃないぜ」


クロは静かに頷いた。

「俺たちの覚悟を示す機会なら、受けて立つべきだ」


背後でタロが拳を握り、声を張る。

「ノラ!クロ!俺たちも応援してるからな!」


イヴも不安げに手を胸に当てる。

「気をつけてください。二人とも無茶だけはしないでね」


ミロは真剣な瞳で二人を見据えた。

「勝つことも大事だけど……ここで得るものを忘れないで。きっと次に繋がるはずだから」


ノラは仲間の顔を一人ひとり見やり、にっと笑った。

「心配すんな。俺はこう見えても、結構しぶといんだ」


クロは短く答える。

「大丈夫だ。俺たちが必ず突破する」


その言葉に、スワロがわずかに口角を上げた。

「では始めようか、ノラ」


ナイトもゆっくりと剣を抜き放つ。

「クロ、己の力を示せ」


白い門の前に、緊張が走った。

ノラとスワロ、クロとナイト

二つの模擬戦が今、幕を開けようとしていた。

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