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ナナシのトヒ 〜ナチュラビスト〜  作者: 大地アキ
11章 エアー

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104/201

第104話 向き合う図書室

クロは紹介所の一角に設けられた空族の図書室で、古文書に向き合っていた。

「……この問いは空族の歴史、文化、自然との関わりを理解していないと解けない」


目の前の課題は問いかけていた。

「空族はなぜ二重の山を築き、外界から隔絶したのか?」

「空族が王に忠誠を誓う理由とは?」

「空族が守るべきトヒの存在意義は何か?」


クロは手元の書物と、これまでの旅で見てきた空族の風景や習慣を思い浮かべる。

切り立った白い山、黒い花崗岩の壁、飛び交う鳥の群れ、天井に吊るされた光の水晶――それらが問いの答えのヒントになる。


空族の司書が静かに声をかける。

「答えは書物だけにあるのではない。観察し、感じ、理解するのだ」


クロは頁をめくりながら、問いを自分の経験と照らし合わせる。

「なるほど……外界との隔絶は、都市を守るためだけでなく、空族自身の誇りを守るためでもあるのか……」


しかし、まだ全体像は霧の中だ。

「う……部分は理解できた……でも、まだ……」

クロは歯を食いしばり、書物の束を抱え直す。

「空族を理解し、必ず答えを導くんだ‥!」

と言い聞かせ答えを模索した。


同じ頃、ノラは力の試練に向かう為先程のツバメのナチュラビスト、スワロに闘技場に向かっていた。


ミロは優しさの試練として、街中で困窮する空族達に手を差し伸べ、思考と感情の限界を試される。


三者三様の試練は、まだ始まったばかりだ

それぞれが学び、経験を積むことで、離れながらも気持ちを1つにし

乗り越える強さを心に固めていた。

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