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1話(生まれ換わる世界1)(2066/7/16)

黑い牢獄の中で、私「達」は産まれて来た。

善意の代償求めて砕けたココロ。

ヒビが入って崩れ去った関係。

嘆く艶の無いかすれた吐息の様な音で。

さあ今、踊り狂おう。

聴き慣れた御伽話の記憶が闇に呑まれるまで。

愛しい「君」が目覚めるその日を待ちながら──


自分の罪に溺れ、堕ちて逝く。

それが人生と言うモノだ。

人が堕ちるのは閻魔がいる八大地獄か、釈迦がいる極楽浄土の世界のみと云われる。

そんな物だとしても、人はそれを1つの「物語」だと考える。

主人公は自分で、登場人物は家族や友人そして愛する人さえも。語り継ぐのは自分の子孫で、軈て忘れられる。

そんな儚い「人生」を人は大切にする。


では、「僕」の物語はどうだったのだろう。

「僕」には知りようがない。

知りたくても知る術がない。

貴方の物語はどうだろう。

これは平凡だった日常に、ある「異能」が入り交じり意味を見出す物語……


僕、佐藤 優はこの世界に産まれ落ちて約16年経つが「ワクワク」する事が無かった。

否、正しくは興奮に至る事が無い。だろう。

周りの友人が楽しんでる娯楽にさえ同調して、高揚する事すら無かった。しかしこれは昨日までの話だ。

こんな僕でもワクワクするモノは有ったのだ。

それはいつも通りに友人と学校帰りにコンビニ前で駄弁っていた時だった。

友人がトイレに行って1人になった。この空白になった時間に、ある「異変」が起こった。

謎の光が夕陽より強く、流星群より速く瞬いた。

光は、瞬く間に僕だけを包み込んだ。

僕は咄嗟に腕で目を覆った。

光に包まれた僕はある声を聴いた。

(─さぁ、今こそ目覚める時よ……)

光が自分を飲み込んだと感じてすぐに、その声の主が目の前に現れた。

「─初めまして、神です」

「……はい?」

見覚えのない女性が、頓狂な事を口走っている。

優は現状を確かめる為に女性に問う。

「えっと、もう一度聞きます。何かの聞き間違いであって欲しいんですけど、あなたは何者なんですか?」

「えー?やっぱ聞いちゃう?しょうがない。

今回だけよ?」

女性は分かっていたかのような素振りを見せ、優の要望に応えるがごとくもう一度言い放った。

「私は美しい美貌を持つ女神だぁー」

腕を組み、胸を張りながら女性は言い放った。

はぁ、僕の鼓膜がイカれていないという証明にはなった。と心の中でつぶやく優。

あと、さり気なく自分を誇示し始めた。

「で、自称女神(笑)様が何で一般人である僕をこんな名前も分からない場所に飛ばしてくれたんですか?僕、友達といい感じに話してた途中だったんですけど、どうしてくれるんですかね?」

女神は優の言葉に返す。

「えっ、それはゴメンじゃん」

「だって、今すぐ君と話がしたかったから召喚したけど君がどんな状況かは知らないし…」

「ネットで、[魔術師 才能 先天性]って検索したら君の名前が一番上に上がってたからまさかとは思ったけど……思ってたのとなんか違う」

女神(笑)は悪びれる事なく淡々と告げる。

そんな状況の中で、何かがプツンと切れた音を優は聞いた。

「─ゴメンじゃんで済むかボケが!」

………突っ込んでしまった。

「そんなんで済んだら警察も、検察も裁判所も必要ないんじゃアホ!」

息が荒くなったので深呼吸をして落ち着かせる。

そもそも、神様の世界にネットとかあったのか……

流石に言い過ぎたか?と考えた。

冷静になった状態で女神(笑)の方に視線をやると、瞳をうるうるさせながらこちらを見ている。

つまり、────泣きそうになっていた。

「─ウゥッ。だっで、じょゔがないじゃん!ウァァアアン‼︎‼︎」

泣いた。

まるで、駄々をこねる幼稚な子供に早変わりしているようだった。

……少し言い過ぎたか?と優は困惑する。

流石に知らない女性を泣かせた事は心に来る。

「すみません。流石に言い過ぎました。僕に出来ることがあれば言ってくれ何でもしますよ。もう、だから泣き止んでくださいって」

優は反省して自分の非を認めて詫びる。

女神(笑)は、この言葉を待っていたかの様に泣き止み僕の手をひしっと掴み目をキラキラさせて言ってきた。

「今、「何でもする」って言ったよね?」

女神は続けて矢継ぎ早に言ってきた。

「今、世界は破滅に向かってるんだけど、本来こういう事が起こると、[無空の彼方]が対応してるんだけど壊滅状態でそんな時にその[無空の彼方]に入れそうなあなたを見つけてここに連れて来たんだけど当たりも当たり!大当たり!だけどあなた自分の事で分かってない事がありそうだったからウンヌンカンヌン」

そう言いながら僕の方を掴みグワングワンと上体を揺らす。

「うるせぇ!そんなに喋んな!理解出来ねぇ!省略しろバカ!」

そう優が言い放って数分後。

落ち着いた女神が、口を開く。

「つまり、あなたは世界を救う歯車の一枚だから[興奮]できない原因もそこにはある筈なのよ。だからちょっと並行世界に行って頑張ってきて。」

「は?ちょっと待て?何故そうなった?」

しかもこの女、僕が気にしてる原因を知ってるだと?並行世界行って頑張ってきて?何言ってんだコイツ。

優がそう考えていると、女神が行動に移る。

「じゃ!頼んだよー!」

女神が指をパチンと鳴らすと優の周りに穴が空く。人間が重力に逆らう事も敵わないので優はそのまま穴に落ちる。

「ふざけんな!僕は何でもするって言ってないぞー!」

その一言を言いながら、優の体は上空に放られた。

優が、穴から落ちて穴が閉じた時。

女神は呟いた。

「また会った時は、ホントの事を話すから……君の事も、そして、私の事も」

女神はそう言うと、風に姿を溶かして消えた。

自分の思いついた事を直接書いてる為、稚拙かつ駄文ですが共感してくれるとうれしいです。

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