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レイジ君、大地に立つ(喜)

本日最後の更新です。


 僕は四歳になった。


 暇だった赤ん坊時代がやっと終わり、これから執事見習いを目指して僕は動く事となる。


 さて、今回の僕の目標を立てたいと思う。っと、その前に僕がループする条件の確認は怠れない。


 まず、


1、僕が何らかの要因で死ぬと世界は巻き戻る。

2、お嬢様が死ぬと世界は巻き戻る。

3、このゲームの主人公であるシンシアが死ぬと世界は巻き戻る。


 1に関しては最初の頃のループ数回以外は起こっていない。理由としては僕が強くなり過ぎたからだ。


 2……ループの大半と言うか九割はお嬢様が原因だ。

 僕が執事として介入しないとお嬢様は原作通りに破滅して死ぬし、介入したとしても、持ち前の運の悪さとドジっ娘を発揮して死ぬ。


 3に関しては、基本的に主人公であるシンシアは死なない。意図的に殺す動きをしない限り彼女は放置で充分だ。


 つまり、1と3意外は基本的に気にしないでいい。


 ただし、僕は二回程原因不明のループをしている。

 これに関しては本当に謎ではあるが、恐らくシンシアが僕の知らない所で何かの要因で死んだと予想しているが、実際に見た訳じゃないから真相は闇の中。


 そして大前提として、この世界は乙女ゲームの世界だ。ゲームの世界に入り込んだのか、ゲームと良く似たファンタジー世界に転生したのかは正直良く分からない。


 そもそも何で僕がこの世界に来たのかも未だ謎だ。



「零士! ゲーム買ってきたんだけど、どうやってやればいいの?」


 僕の転生前、ゲームをやった事ない姉が唐突にゲームを買ってきた。機械操作等やった事無い姉はゲームの起動方法すら分からない、といった感じだ。


「此処にディスクを入れて電源を入れれば良いだけだよ」

「え〜、分かんないからやってよ!」


 こんな感じで教えても覚えようとしない。


 それどころか、


「どうやって操作するの?」


 とか、


「この選択肢、どれを選べばいいの?」


 だったり、


「どうすればいいの?」


 と余りにもアレな為、僕もストレスが溜まった為、


「良い加減自分で覚えろやぁぁぁぁ!!」


 何て言いたいが、言ったら半殺しに合う為、黙っている。

 姉に恐怖する僕は、姉の要望を出来る限り叶え続けた……。


 そんなある日、


「ねぇ、ゲームって楽しいね! 零士もこのゲームをクリア迄やろうよ! ──それじゃ貸すから終わったら感想頂戴!」


 などと言って僕に無理矢理押し付けてきた。


 仕方がないので必死な想いで僕はゲームをコンプリートさせようとした。


 数日間徹夜し、やっとコンプリートが見えた僕は「あぁ、やっとゲームが終われる!」と安堵の声を挙げた時、僕の身体は突如として光に包まれ、気がつくと赤ん坊になってこの世界に居たって訳だ。


 さて、過去の振り返りも済んだ事だし、今回の方針を決めたいと思う。


 前回はお嬢様に僕の実力を教えた結果、少し調子に乗ってた節が見えたから、今回は完全に並の戦闘執事程度の実力で通す方向だ。


 次に、お嬢様は聖女と言われる位に良い子に育って貰おうと思う。

 ぶっちゃっけ、お嬢様は結構単純な子で幼少期の体験で性格が大きく変貌する女の子だ。


 まぁ、お嬢様の性格に関与出来る程近づく為には、今回も専属戦闘執事にならないといけないけど、執事採用試験なんて僕がその気になれば余裕だ。


 大まかな流れはこんな感じで良いかな?


 イレギュラーなんかも当たり前の様に起こるし、後は流れで行けば良いでしょ。


 それじゃ、次に僕自身の育成はっと……三回前のループから使い始めた糸は大分僕の戦闘スタイルに馴染んできたって感じだし、方向性はこのままで良しとして、このまま練度の向上で良いかな。



 さて、リリィお嬢様が生まれるのは僕が5歳の時だ、つまり来年にはクラディス家の執事見習いとして入れる様に動かないといけないね。


「それじゃ今回もレッツ訓練!」


 僕は掛け声と共に"気"と"操糸術"の訓練を始めた。

見て頂き有難うございます。

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