第六十二話 とある掲示板のイベント雑談
『イベントも大分進んで来たな。お前ら進捗はどうよ』
『ぼちぼち良い感じ。毎日ちまちま稼ぎつつ女神に貢げば目標には届く』
『女神への貢ぎが予定に組み込まれるとか、時代は変わったな(古参風)』
『言うてまだそんなに歴史深いゲームやないやろw』
『でも実際、クレハちゃんのモンスターに貢いだ時の特級率高すぎてワンチャン狩り周回するより稼げるんだよな……』
『いや、流石にそれはないだろw』
『まあ、クレハちゃんのモンスターの目撃情報があったらそこに向かって、狩りしつつ探すみたいな感じにはなってるな』
『いっそクレハちゃんがどこに探索出してるか教えてくれると楽なんだけどな』
『無理だろ、クレハちゃんが自分で探索場所決めてるわけじゃないんだから。クレハちゃん自身すら自分のモンスターがどこで何してるか把握してないぞ』
『毎度思うが、よくそれでゲームになってるよな……連れて行きたい子がいない時どうするんだ……』
『イベント初日に戦闘タイプゼロで探索行ってたぞクレハちゃん。それで、カモネギが持ってる野菜奪ったら体力関係なく撃破扱いって情報掴んでた。モンスターが』
『本当に有能過ぎるんだよなクレハちゃんのモンスター』
『略してクレモン』
『クレモンてお前w』
『なんか急に別ゲーみたいになったぞw』
『クレハちゃんのモンスターとか女神のモンスターとか長いしいいんじゃね』
『そもそもあの有能過ぎるモンスター達を一般モンスターと同列に語るのが間違いだしな』
『女神のクレモンマジ有能』
『略した意味どこいったw』
『てか女神とクレモンのことは置いといて、他のトッププレイヤーはどうなった? 上位陣に順位の入れ替え起きてんの?』
『トップは相変わらずゼインだぞ。女神はそこそこ追い上げて今三位』
『おおー、我らが女神がトップに近付いた!』
『二位は爺さんのまま?』
『いや、牧場爺さんは四位だな。二位はスイレンが上がって来た』
『スイレンやるやん』
『じゃあ五位はスピカさんか』
『いや、スピカさんリアル忙しいみたいで順位大分落ちたぞ。代わりに上がって来たのがティアラちゃん』
『ん? 待って、誰?』
『ティアラちゃんてあれやん、クレハちゃんの信者筆頭』
『筆頭だったのか……』
『まあ女神にテイムされた最初のプレイヤーだしな』
『けど待って、確かあの子クソ不運な生産職で、言っちゃなんだけど戦闘は普通に弱いし牧爺みたいにヤバイほどモンスターたくさん連れてるわけじゃなかったよな? どうやってそんなに順位上げた??』
『さあ……俺に聞かれても……』
『俺はそれらしい名前の子見たぞ。一応……』
『見たのか。どうだった?』
『一応ってなんだ』
『いやな? キャラネームは間違いなくティアラだったし、外見も記憶にある子と同じだったんだが……悪魔みたいに強くてな……』
『待って、本当にどういうこと』
『分からん……とにかくめちゃくちゃ戦闘強かった……』
『一体トップ勢に何が起きてるんだ……』
『ともあれ、今後の動向に注意しておこう。このイベント、波乱の予感がするぜ……』
『中二っぽいこと言ってるとこ悪いが、波乱は既に運営が用意しているみたいだぞ』
『え、どういうこと』
『イベントが終わる三日前から始まりの町でワールドクエストが発生するってさ。最後の追い上げするチャンスだから、今から準備しておくようにって告知が出てるぞ。詳細については一週間前に出て来るらしいけど』
『マジかよ』
『ワールドクエストってことは全プレイヤー参加型のクエストってこと? どんなクエストだよ』
『エリアの中ぎっちぎちになりそう』
『流石にいくつかエリア分けるでしょ。レイドボスだって数十人単位でしか参戦出来ないんだし』
『果たしてどんなイベントになるのやら』
『女神はトップに至れるのか』
『そしてティアラちゃんの身に何が起きたのか』
『まだまだ目が離せない春のイベント』
『後半へ続く!』
『急に連携するなお前ら』
『一体どこのCM前のナレーションだよw』
『そもそもまだ三日目だよ、折り返しには早いw』
『そう言ってたらいつの間にかGWが終わってるんですねわかります』
『そして終わらない課題』
『うわあああああ!!』
『おいやめろ、マジでやめろ(号泣)』
『ああ、みんなのトラウマスイッチが入った!』
『まだ三日目なのにw』
『社会人の俺、課題ないので完全勝利』
『そもそも社会人はGW自体ないのでは』
『くはっ(致命傷)』
『また死んだw』
『これが阿鼻叫喚か』
『果たして何人がこのイベントを生きて切り抜けられるのか……』
『終わった瞬間人生も終了するやつ出そう』
『それな』




