夜光
月の光浴びて
鳥になる
大空をひきつれ
肺の奥深く
夜の空気と交換する
身体
星がめぐる
夜空の星座に浮かぶ私
誰かみつけてくれるかな?
結ばれないと分からない
天体望遠鏡を覗く
遥か遠く
レンズ先の1万光年
星が泳ぐ
赤い銀色の紫
想い出の還る場所
誰しもが
抱かれる
夢
大好きなあの人
腕の中
ひとすじの流れ星
つー…っと伝う涙のよう
消えたその先
いつまでも目で追う
夜の帳
暗闇の奥
何に生まれ変わりたいか…って
幸せになりたい…
人類共通の願いだよ?
生きとし生けるもの…なら…ね?
誰に言ってるんだろう
言葉が空を漂う
吸い込まれてゆく
その先は?
人魚になって空を飛ぶ
あの月のまぶしさが
この夜のすべてを照らしてる
そう思ったんだけど
あいにくの曇り空で
まだ雨が上がったばかり
本を閉じる
分厚い古文書は
魔法で描かれた誰かのお伽話
開けば聞こえてくる
オルゴールのような…
竪琴のような…
誰かのやさしさ…
心を痛めているのね…
いつかは朝が来て
眠りから醒めてしまうけど
今だけは
あなた想いたい
美しい夜の音色
星がゆれる
いつまでもみていたい
願いがめぐる
星をめぐる
宇宙を旅する
みえない時のながれにのって
運ばれる
運命の札
夜の銀河に託された1枚
夜空の星を行ったり来たり
引き寄せては躊躇う
流れ星
目の前に広がる
世界(The world)
祝福が広がる
ベッドの海に身を投げ出して
目を閉じる
今日…も
おやすみ…を
あなたに言いたい
会いたい…
恋人(Lover's)のカード
ひらひら落ちる
手から零れて
掬い取る
地上に落ちるまで
神様の手が
いつかの私だったってこととか
そんなこと忘れて
想う
誰かのこと
吊された男(The hanged man)になって夢をみる
夜の樹木に祈りを捧げる
足首にくくられたリボン
解けて
地上に生まれ落ちる
幾千もの星たち
地球上なら
誰もが空を飛ぶ
緑色の不思議な光放って
未知の中に解けてゆく
夜の蛍
季節にはまだ早いけど
天の川ひらめく宇宙
今も漂う
たったひとつ
私の胸の内
膨らむ宇宙
決して割れない群青色の風船
パンっ!…と割れて
砂粒ほどの星くず掬いとる
夢の鞄に入れた
リップにまぜて
夜に捧げる
お祈り
目を閉じる祝福
いつまでも終わらない
夜