第三話
「でね〜、この娘を黙らせてほしいんだって〜」
「うむ」
短い返事をすると父さんは右手をそっと彼女の口に当てた−−って違う!
黙らせろってそういう意味じゃない!!
「違うよ父さん!落ち着かせてってこと!!」
「そういうことは早く言えよ」
なんて文句を言いながら父さんは少女の目の前に立った。
しばらくすると、少女は落ち着きを取り戻したようだ。
父さんが俺を呼んだ。
「翻訳を頼むぞ」
「はいはいさー」
俺は少女の目を見た。
少女の目から情報が俺の脳へ流れ込んでくる。
まるで、もとから自分の脳内にあった情報かのように、頭の中に浮かんでくる。
『カエデ』
『ニホン』
『13』
少女から目を離し、父さんは俺に声をかけた。
「レナ、どうだった。」
「ん。順番に、『カエデ』、『ニホン』、『13』」
「なるほど。名前が『カエデ』、出身地が『ニホン』、年齢『13』歳だな。しかし、ニホンと言う場所は聞いたことがない」
じゃあやっぱり言い伝えの女の子だったのか。
それから何分かして、彼女も入れての朝食となった。
彼女はそわそわして、まったく食べ物に口をつけない。
『家に帰りたい』と願っているのが、彼女の目を見ずとも分かる。
そんなカエデをちょっと気にしながら食べすすめていると、婆ちゃんがしゃべり始めた。
「いいかい。このことを、決して他人に言ってはならないよ」
俺は答えた。
「んなこと分かってるよ。でも、なるべく早く向こうの世界に帰してやった方が良いんだろ?」
そう。彼女は何も知らずにここに来てしまったのだ。
言葉が通じない周りの俺らが怖いのは当たり前。
しかも両親は心配しているに決まっている。
「そうだねぇ。早いに越したことは無い」
そう婆ちゃんが言うと同時に、情報が俺の脳に流れ込んで来た。
多分、婆ちゃんのテレパシーだろう。
頭の中に、この家と、一つの洞窟が見えた。
そして、そこへ行くまでのいくつものルートが次々と頭の中に流れ込んでくる。
『そこから、その娘を帰すことができる。そしてそれは、お前の役目だ』
最後にそんな言葉が、思い出したかのように頭の中に浮かんだ。
「婆ちゃん」
「ああ、分かっている」
差し出されるリュックサック。
全く、気が利きますこと。
『決して逃げてようとしてはいけないよ』
その言葉が、何度も頭の中で繰り返されていた。
カエデの手を引っ張って、部屋を出る。
「あ」
思い出して、振り返った。
「多分一日じゃ帰らないぜ」
玄関のドアを開いた。
快晴。急ぐことはない。
「行ってきます!」
何事か理解できずにいる父さんと母さんを置いて、俺とカエデは家を出た。
今、ここから始まる!
俺らの冒険が!!
……の、はずなのにカエデはさっきからずっと涙目で動こうとしない。
なので俺らは今、うちの目の前で立っている。
うん、さっきかっこつけて出て行ったのがすごく馬鹿らしい。
無理矢理引っ張っていこうとしても抵抗する。
う〜ん、こりゃどうしようもない。
かと言って、うちに帰るのも癪に障る。
「う〜む…」
彼女の目を見る。
『早く帰りたい』
「いや、だからな?そのために出かけるんだよ…って言っても分かんねーか」
……はぁ。
しょうがない。一旦うちに帰ろう。
目の前にあるドアを開く。
「ただいま」
「はやっ!」
うん、予想通りの反応。
事情を説明すると、父さんがテレパシーでカエデに説明してくれた。
時計を見ると、もう昼だった。
……しょうがない、出発は明日だな。
こんにちは、なんかブログが更新できなくなって放置しているにーとんです。
ごめんね、ブログの皆さん。
さて、特に書くことはないんですが、後書きって何書けばいいんでしょうか?
近況とかかな?
そういえば今日は4月1日、エイプリルフールですね。
だからといって何かネタがあるわけでは無いんですが。
なんかダラダラと長くなってしまいましたのでここら辺でしめたいと思います。
ではでは。




