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第二話

「って…」


 なんで俺が床で寝なくちゃならんのだ!!

 くそぅ、今日もベッドの中でぐっすり快眠だったはずなのに…

 しかしそんな俺の苦悩も知らず、少女はぐっすりと眠っていた。

 単なるおとぎ話でしかないと思っていた少女が自分のベッドで寝ていた。

 う〜ん、どうも信じがたい。

 それだったらまだ、俺が酔っぱらって部屋に連れ込んだと考えた方が納得がいくような気がする。

 まあ、明日になれば分かることだろ。

 そう考えて瞼を閉じた。


 その瞼を開けると、もう朝であった。

 そして、不運にもちょうどナイスタイミング(この場合バッドタイミングだな)で起きた少女と目が合った。

 ……やべえ。

 少女は固まっている。無理も無いが。

 多分今頃、昨日俺がやったように細かい描写をしているところであろう。

 『目が覚めると、私のベッドの下に横たわっている、少年がいた。その少年の瞳は見るだけで惹かれてしまいそうで、それはあきらかに一目惚れだった−−ってうおおおおおおお!』

 とか心の中でやっているところだろう。

 というかこれはとっとと逃げないとこれはまずいんでなかろうか。

 −−しかしここで、前に婆ちゃんの言っていた言葉を思い出す。

『決して逃げようとしてはいけないよ』

 そうだ。逃げちゃいけない。俺はこの場で少女の着替えを堪能せねばならないのだ。絶対この状況で着替えるわけがないけど。

 というよりもの凄く意味を履き違えてる気がする。

 婆ちゃんが言いたかったことは絶対こんなことじゃないと思う。


 とか変な現実逃避(になっているのか分からないが)をしていると、少女は叫び声をあげた。

 しかも俺にとってその意味は全く理解不能。

 やっぱり言い伝えの少女だったのか。

 彼女の叫び声に耳をふさいで彼女の目を見る。

 彼女の目から心の中の情報が俺の目へ。そして脳へと流れ込む。

『変な人がいる』

 …そりゃあないぜ。

 俺の能力ではシンプルな情報を読むだけで精一杯だったので本当はきっと

『変な人がいるよ、きゃああああああああああああああ!!ママ助けてぇ!!』

 というのが妥当なところだろう。

 見たところ少女は俺より2、3歳下だった。

 母親に頼るような年齢じゃないはずなんだがな。まったく、どんな環境で育ったのやら。

 さて、とりあえず母さんに助けてもらわねば。


「母さん助けてぇ!!」


 え?何?人のこと言えないだろって?

 馬鹿やろう、緊急事態なんだよ。


「どうしたの騒がしい」


「なんか突然叫び始めてさ」


「そりゃあ、あんたがそんな格好してるから…」


 俺は自分の体を見てみる。

 −−はい、パンツ一丁ですね。

 しょうがないじゃん!暑かったんだから!!

 そう抗議しようとして母さんに向き直る。

 すると母さんの目から情報が流れ込んでくる。

 いや、それはまずいって!父さんは!!


「お父さ〜ん!」


 まずいってば!!


「どうしたんだ、騒がしい」


 しかし昨日と同じく無慈悲にも俺の部屋のドアは開いた。


「なんかね、レナがパンツ一丁で女の子を…」


「違う!!かなり違う!!」


 もう『レナードだよ!!』とか言ってる余裕は無かった。

プロフィール

〜レナード〜

この物語の主人公。

読心術を使うことができる。

そのために、人から離れていくことになり、友達はいないが、割合家族と楽しくやっている。


てかこれ需要あるのかな?

まあいいか。


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