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エピローグ〜第一話

 人の気持ちが分かったら、なんてことを思う人がいるだろう。

 しかし、人の気持ちが分かったところで良いことはあまり無い。

 人々の汚れた心を見るだけで自分がうんざりしてくる。

 そのせいで俺はずっと、他人とは深く関わらずに生きていた。

 怖いからだ。その、汚れた心に自分が浸食されていくのが。


 言い伝えがある。

 この村に伝わる、言い伝え。

『いつか、見たことも聞いたこともない場所から、人間がやってくる』

『その人間を生け贄に捧げればこの村は二度と、食べる物に困らないだろう』


 正直、ありえないと思っていた。

 だって、見たことも聞いたこともない場所ってことは要するにこの世界ではないどこかから来るってことだ。

 異世界から人間がやってくる?そんなのおとぎ話でしかない。


 言い伝えがある。

 我が家だけに伝わる、その時が来るまで決して他の人に告げてはならない言い伝えが。

『見たことも聞いたこともない場所からやって来たその人間を守るために、うちの家系には二つの能力が授けられていた』

『一つは、相手の瞳を見るだけで心が分かる力』

『もう一つは、言語の違いをも無視して、相手の心に直接語りかける力』

『しかし、いつしかその力は衰え、ほとんどの場合どちらか一方の力しか使えなくなってしまった』


 しかし、俺には実際に人の心を読む力がある。

 そのせいで、何度か苦労した。人から離れるようになった。


 うちの婆ちゃんは二つの能力を使える、きわめて特別な存在であった。

 そのために、彼女はいろんなことを知っていた。

 あるとき、こんなことを言っていた。

『いいかい。我が家には、人を守る使命がある。だからお前には、その読心術がある』

『その力は、お前を苦しめるかもしれない。ただ、それは同時に人を守る力にもなるんだよ』

『だからね、決して逃げようとしてはいけないよ』

 そして、その言葉の真意を今日も考えながら。




 その言葉の真意を考えながら、俺は歩いていた。

 俺と、俺の家族、カノと、カノの家族。

 あれだけの騒ぎを起こしたのだ。

 村からは逃げるしかない。

 これからどうするのだろうか。俺には分からない。


「あー、なんか拍子抜けだぜ」


「ははは、何言ってんの、あんなに泣いてたくせに」


「いや、それはだな。その、うん…」


 洞窟内で、俺の口から出て来た言葉は異世界への移転用のワープホール(?)を出現させるための呪文のようなものだったらしい。

 もの凄い量の情報だったため、俺は倒れてしまい、その間にカエデは帰ってしまったとか。


「結局、見送ってやれなかったな」


「その方が良かったんじゃない?見送ったら号泣だよきっと」




 俺らは街を転々とした。

 そして――。

なんか途中で打ち切られるアニメみたいな展開だぜ(笑)


もうちっと続くんでもうしばらくお付き合いください。

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