第二十三話
「で、なんでカノは透明化を解いたんだ?」
「ん?いや、能力を無効化されたわけだけど」
「…まさか、カエデの能力が強くなったってことか?」
「そうね。別にすべての能力を無効化できるわけじゃないっぽいけど、結構力が強くなってる」
なるほどね。あれ?そういや俺はパワーアップしないで良いのか?
そもそもこの洞窟にくる必要が分からないんだけど…
「カエデを元の世界に帰すのは私だよ」
「ん?ああ、そうなのか」
「うん。ま、正確にいえば私とレナだけどね」
「よく分からんけどそうなんすね」
さっぱりわからんぜ。
「まあいいや。いい?私の家系とレナの家系は元々は一緒だったの。異世界から来た子を戻すっていう家系」
「へー」
「で、あるとき二つの家系は分かれてしまった。だけど、その分それぞれから一人ずつ、儀式には必要となったわけ。以上。説明終わり」
「なんとなく分かった」
「で、この洞窟の力を増大させるというのはある意味カモフラージュの様なもの。一日でもすれば元通り」
「はあ?じゃあここは…」
「そう。カエデのためにあるような洞窟。私とレナは力を増大できない。その代わりにカエデを帰す力がうまれる。まあそれも一日で無くなるけど」
「あー、なんだかサッパリだぜ。とりあえず、俺とカノで協力してカエデを帰せば良いんだろ?」
「まあ、そういうこと」
あー、まあそういうことなら簡単だ。
「じゃあ始めようぜ」
「そうだね」
カエデを手招きするカノ。
「じゃあこの壁をずっと見て」
壁?ああ、これか。何も無いけど…
「いくよ?」
そうカノが囁くと、壁がだんだんとぼやけてくる。
そして何かの輪郭が…。目?
その瞬間。
ものすごい量の情報が頭に入ってくる。
いや、これは情報ですらない?何だこれは?
「いい?今から、頭ん中に出て来た言葉をパッと言うの。何も考えなくて良いから。せーの!」
不思議だな、と思った。
自分の意志に関係なく口が動く。
自分でも何を言っているのか分からない。
だけど、周りがだんだんと明るくなって。
そしてーー




