第十一話
事態は一転した。
おっさんと飯を食っている間に村からの追っ手がやってきたのだ。
おっさんは『おまえらが連れてきたんだろ…全く』と言いながらきちんと騎士の格好をして出て行った。
しかし、まずいことになった。
居場所がばれてしまったからにはここを動かなくてはならない。
それに…
この街が荒らされてしまったら、俺のせいだ。
「…よし。行くぞ、カエデ」
相手の気を引きながらも無傷でこの街を出て行く。
それしか方法は無いだろう。
騎士団の集会所から俺とカエデは出て行った。
街と外との境で、叫び声や、金属と金属の当たる音が聞こえる。
本物の殺しあいだ。
「くそっ…」
俺のせいだ。俺のせいで…
村の奴らが何を言って争いが始まったのかは分からない。
そもそも、なぜあいつらは俺がここにいることを知っているのだ。
何が、あった。
何があったんだ。
一生懸命考える。
村の奴らが、俺とカエデがこの街に入っていったことを見た、というのはありえないだろう。
いや、だがそれ以外に原因は考えられない。
それか、単に調査をしに来て、おっさんが何か言ったか。
どちらにせよ、お世話になったこの街を、自分の村の奴らに滅ぼさせるわけにはいかない。
俺は近くに寄った。
右手には盾、左手にはカエデの手。
戦況は…街の方が勝っていた。
金属と金属の当たる音、叫び声。
おっさんが気づいてこっちを振り向いた。
彼は叫ぶ。
「逃げろおおおおおお!!」
そう叫びながら、持っている剣で敵を斬る。
わざと、致命傷を外しているようにも見えた。
俺はカエデの手を引いて走り出した。
地を蹴る、腕を振る、逆の足で地を蹴って、逆の手を振る。
その繰り返し。
門まで来た。村のみんなは俺を見て、驚く。
レナードだ、あれはレナードじゃないか、という声が聞こえる。
そして、俺とカエデは門を通り抜けた。
「おっさん!ありがとうございました!!」
「おっさんじゃねえ!師匠と呼べえ!!」
そんな叫び声を聞きながら、俺とカエデは走り続ける。
酸素が足りてない。だが、走らなくては。
走って、走って、走り続けた。
そして、俺とカエデは街をでた。
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