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◯◯◯


空から雪が降ってきた。


それは、深い深い真っ赤ないろだった。


自分の頬に温かくてドロッとしたものがかかる。

震える手で擦ると、べっとりとしたそれは血だった。


慟哭のなか、無意識に空に向かって手を伸ばす。


こわい。こわいの。誰かたすけて。


辺りからは火の手が上がる。あつい。あつい。にげられない。


目の前には黒い塊が何体も無造作に転がっていた。

先ほどまで生きてたはずのものは、もう動かない。


前方にはすらり、と長剣に血を滴らせた悪魔と呼べるその姿が見える。

本来ならば真っ白であっただろうその軍服は、

帰り血を浴びて、真っ赤に染まってよく映えた。


流した涙は枯れることを知らず、 ただ止めどなく流れ続ける。

そんな涙は熱さですぐに干上がった。

怖くて怖くて震えが止まらない。


悪魔はゆっくりと私の方に近づいてくる。

流れるような銀髪に、狂気を孕んだ琥珀の瞳。

私はただただ怖くて、目を反らすこともできない。


一歩、また一歩悪魔は私に近づいてくる。


まるで私をいたぶるのを心底面白がるように歪んだ笑みを笑みを浮かべながら。


「……い……」


蚊のなくような声。


「逃げなさい……」


振り絞るように、彼女は私に向かって叫んだ。


悪魔がハッとして声のする方に意識を向けた。


「まだ生き残りがいたのか」


それだけ言うと、無情にもその刃を彼女に突き立てた。

剣を引き抜き様に、鮮血が飛び散る。

もう一度、悪魔は彼女に剣を突き立てた。何度も、何度も。


今度こそ、彼女は死んだ。


「あぁぁぁ……」


私は顔を覆ってその場にへたりこむ。


事切れた彼女に満足したのか、もう一度、琥珀の瞳が私を捉えた。


『逃げなさい』


彼女の最期の言葉が脳内に甦る。


私は震える足を何とか鼓舞して、その場から走り出した。



ファンタジーを書きたいと思っています。

これはその備忘録的な感じのワンシーンです。


思い立ったら書きます。


(これ、15禁にならないですよね、きっとだいじょうぶですよね??)

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