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ショック、ショッカー、ショッケスト


「まじか…」

「前々から障壁のせいで魔獣めいた気配はしていたが、まさか魔石を取り込んじまうとはな!」

「…ううむ、魔力の流れが二重に、なかなか興味深いがな…」

なんかチート能力モドキっぽい響きだが、流れが二つあると言うことはその両方を十全に使えば出力は数倍にでも数乗にでもなるが一つしか制御できなければ…とか、そう言う事もなければそもそも出力が上がっても俺の使える強化魔法や肉体強化、魔石刃展開に影響はない、というか本当にただメインが落ちた時に生命を維持及び身体の代謝に必要な魔力を生成する呼びができただけっぽい、人体への影響は大きいとは思うが、魔力路や魔力炉のように現状それを無理やり引っこ抜く事もそもそも物理的な干渉自体が出来ないようだ。


それよりも俺が感じているのは溢れ出んばかりの魔力、魔力炉が変形し魔力路が強化され、魔石が右手に埋まった今の俺の全力出力は…なんと魔法使い200人分、丁度例のほぼ自爆技みたいな超人モードが自前で発動できるような状態だ。

一応これには理由があり、魔力を意識的に吸収する際に魔力炉に必要以上に詰め込まれた大気中の魔力が暴れまわり魔力炉が変形、肉体が濾過生成した発生させる魔力は大気魔力を濾過純化している関係上嵩が少なく量あたりのエネルギーで言えば肉体魔力は大気魔力の2倍のエネルギーを持っている。

ここで思い出して欲しいのは俺が大気魔力で二つの魔法、魔石刃展開と肉体超強化(壊)を発動させた。コレが神経系及び魔力障壁の強化と同等の魔力を必要としたため俺は無理やり大気中の魔力を吸収したのだが、どうやらこの時に魔力炉に多大な負荷がかかり、2倍の容量と更に凄まじい魔力処理速度を獲得したらしい!


…ちなみに魔力により現実改変がなかったら即死ですって、いやーねー奥さん、この世界即死多くなぁい?というかまじで魔力さんが万能すぎるんだが?コレないと俺この世界に来て二年を待たずして5、6回死んでるんだが?

いや、魔力チート様様なのはいいよ、別に、楽なことに越した事はない、だけど魔力が多いだけで生き延びて行けるほど甘い世界でないのもわかっている。

「ま、とりあえず放置だな…」

副作用とか、その他いろいろは出た時考えるしかない、今から何かしようと思ってもどうしようもないのだからな!

「まぁ、それがいいだろう。触らぬ神に祟りなし、触れなければないも同然というわけではないが積極的に使うには不確定要素が多すぎるからな」

とりあえず俺の右手の話はピーター氏のこの言葉で締めくくられいつも通り狩と鍛錬をする事になった。



今更だがこの森は魔獣と獣、そして豊富な森林資源に恵まれた雑木林だ。樹高が高めなのと川が流れているのもあって森の中は少し薄暗く湿っているが閉塞感はない、猛獣どもの巣でなければ何日か泊まり込んで観察に洒落込みたいところだが、残念ながら今はそんな余裕はないし、俺も単独で一日中ここにいられるほど強くない、なにせまだ2才だからな!

主にいるのは小型から中型の獣、うさぎやら鹿やら熊やら、大型獣というのがこのあいだ戦ったような化け物を指すので前世では大型でも今世では熊も中型の生き物として考えられている。

そしてもちろん生物は全て魔力を持っている。その中で魔力を持ち、その能力を完全に扱えるものが魔獣であり、その力の典型が魔力を放出し纏うことで生まれる不可視の障壁、魔力障壁である。…ちなみに、最近知った。


「いたぞ…」

「…そうですね」

今日見つけたのは中型の中でもかなり大きな部類に入る獣…ではない、魔獣だ。魔猪である。苔生したような体表と牙のように展開された土と草の牙、特徴から察するにフォレストボア、人間にはまだ使えない複合属性と呼ばれる魔法を使う魔獣だ。

「…ぶぎぃ!」

彼らの脅威は積極的に人を襲うところもそうだが、最も単純に恐ろしいのは肉体強化による超感覚と超身体能力、鍛えた人間でもゆうに屠り殺すその様はそもそもの地力の差を感じさせる。だが…

「グラジオラス、行けるか。」

「はい!」

右手を気にしつつ魔力を纏い、肉体を強化、魔力操作技術と基礎筋力などの上昇により出力は1.2倍になった。…しょぼいとかいうな!

「っふ!」

「ぶぅぎぃぃぃ!!」

俺の役目は足止め、魔力障壁を有し更に複合属性である木属性を使うフォレストボアは防御力の高い、ある意味倒しにくい類に入る魔獣である。

俺は彼の牙の根元をがっしりと抱え込み魔力障壁で固定、足元の地面に対しては足を深く突き刺すように踏み込む事で地面に足を突っ込んで固定、この状態まで一瞬で持ち込めれば突進力を魔力障壁で削りながらこちらも相手の魔力障壁を削るというのが定石なのだが…右手に魔石が埋まって初めての狩、俺は久々に全力で魔力を纏う。そして猪が俺から逸れようとするのを阻止するために右腕に魔力を込めた次の瞬間!

「ブゴッ!?」

「っは?」

「…なんだと?」

猪が見覚えのある青白いヤイバで貫かれ絶命した。そして遅れてやってくる絶大な喪失感、コレは…!

「魔石…刃!?」

「おい!グラジオラ…」

拝啓前世の両親へ、あなたの息子は手からアサシンブレードが飛び出すびっくり人間になってしまいました。薄れゆく意識の中、俺の右手に刃が収まっていくのが見えた。

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