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いいか、俺はガチャを引くと微妙な最高レアしか引けないんだよ(たまにはいいのを引く)

ちなみにチートになれるようになるまでかなり時間がかかります。(遅)


気がつくと俺は自宅のベビーベッドではなく。リビングの一角にそっと置いてある籠の中にいた。正確には籠というより家の中で赤子を連れて回るためのベビーカー的なサムシングであるがね?

そして、目がさめるより以前から集まって少し険しい顔をした両親とその使用人そして兄さんと一度だけあったことのあるお爺さんがテーブルを囲んでいた。


話を聞くには少し遠いのだが…何かモヤっとしたものが体にまとわりつくと次第に聞こえるようになってきた。これは魔力、なのだろうか?


「…グラジオラスの魔力は凄まじい、凄まじいのだが…」

「属性無し、稀にあるとはいえ属性の強いもの同士が結婚する魔法使いの家系では珍しいのう」

魔法使いとして熟達し息子をすでに三人もうけたガルフは悔しげに拳を作り、顔を歪める。老齢の男はそれを煽るでもなく。しかし何処かどうでも良さそうに応える。

「しかしなぁ…反属性を持つもの同士の子供じゃ、可能性があるのはわかっていた事じゃろ?」

「それは…!そうですけど…」

「まぁ、それに魔力自体は多し、そもそもお主らの生んだ子じゃ可愛がらんとな!」

そして、アナスタシアもまたそんな孫煩悩な自身の親を見て歯噛みしていた。だが、決定は決定、いかに親とはいえど魔法使いの家、血筋と伝統は絶対である。

「…とりあえず、継承権は与えられません、あとグラジオラスの存在はかなり内密なものとさせていただきます。」

「『色なし』が我がフレイアールから出たとなれば…それは弱みです。情もありますがグラジオラスには10になる頃に『あの儀式』を受けてもらいます。」

「…本当にやるつもりなのだな」

老人の目に驚きはなかったがその確認にはたしかに人としての情があった。アナスタシアは自身の親の衰えを実感しながらも静かに頷いた。



「あうう…」

やべええええ!ころされりゅうううう!やばいよやばいよまじやべえよ、転生とか言うのはこういうのじゃないだろどうなってんだ神様よぉ!

目の前が真っ暗になるような錯覚すら覚える。たった10年だ。いや、数えかもしれないのを考えれば9年か?だがなんにせよ儀式とやらがロクでもないのは考えなくてもわかる。そして、この世界における魔法使いというのがどういう生き物なのかも理解せざる得なかった。そして、0歳児である肉体は20の精神がこの先自身に起こるあらゆる現象を想像したストレスからか、それとも今日1日の体力を使い切ったからか、深い眠りにつくように、精神的には目の前が突然真っ暗になったように、現実からの逃避を試みるのであった。



現実からの逃避から目覚めると目の前にあったのは赤子に世話を焼く母親の姿があった。

「グラジオ、私の可愛いグラジオ、ミルクの時間でちゅよ〜」

…昨日の冷酷な一面やら魔法使いとしての顔とやらを知らなければ若作りどころかもはや犯罪レベルの若さの我が母上殿だが、知ってしまった今の俺には純粋にその惚けた表情や赤子に対する愛というものを信じることなどできようもない、できれば昨日のあらゆることが夢であってほしいとさえ思ったし、まさか親に捨てられるどころか殺されるのを将来的に宣告されるなど思いもしなかった。

だが、昨日のことは全て現実、凄まじい精神ダメージだが、こういう時に日本人特有のスルースキルや転生した大人(まぁ、大学生なんてクソガキですね?)の精神のタフさがある。マイペアレントは前世の2人、よくある記憶やら精神やらの持つ別の親への愛と今の親への申し訳なさとかそういうの全スルーで前世の記憶増し増しで生きていこう。うん、そう思ってないとマジ心腐りそうですわ〜…いや、マジほんとに、つらみ深い、やはり何処かこの世界に期待していたのだろう。

「あうあうあう…」

剣と魔法の異世界、そんなものに憧れないなんてことはありえない、中二病も高二病も発症してTRPGなんかにのめり込むような奴がこんな状況に浮かれないわけがない!

そうだよ、ぶっちゃけチート無双できるとか思ってたよ!なんかうまく転んでいい感じに魔力チートとか、魔法チートとか、知識チートとかできると思ってたよ!悪いかよ!夢見ちゃうだろ?こんな馬鹿みたいな超常現象に巻き込まれて〜なんてスカしたことを考えはするけどよ!?

ああ、クソが!涙出てきた。というか肉体的にはギャン泣きだよ!チクショー!



「あううううう!あああああああ!アウアウアウアウあうあー!」

「どうしたのグラジオ!こんなに泣いてーああよちよち、お願いだから泣き止んで?」

今まで一度たりとも夜泣きなどなかったグラジオラスの泣き声はアナスタシアと使用人を驚かせた。どうやってもその日は泣き止まず。泣き疲れて寝いり、起きては泣き出す始末でがラフなど軽い目眩に襲われた。

…だが、その後一切彼は泣くことをしなくなった



夜です!はい、もう吹っ切りました。今日より情報収集を始めます。

魔力っぽいものを体に纏い、ゲームとかでありがちな外骨格的なイメージで固めれば歩行どころか跳躍も出来るようなのでとりあえずベビーベッドから降りる。

「あう」

音は多少出たが仕方ないだろう。それに今の時間起きているのは一部の使用人と夜間警備員の人くらいでそれも全員一階やその外だ。赤子ごときの体重で出る音など高が知れている。

さぁ、スニーキングの時間だ。

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