独り言Ⅲ
ヒャッハー忙しすぎて投稿する暇がなかった上にプロットが吹っ飛んだぜ、どうしよう(真顔)
去っていった銀髪合法ロリ(なお胸はない)を見送り俺は魔力を調律しギリギリ大気とは違う波長の魔力を放出、感知を試みる。
因みに別に封印が解けて劇的に何かが変わった…といえば変わっているのだが、本質はそんなに変わっていない、確かに男の子なので一度は夢見る史上最強路線に変更はないし、魔力の直接放出は苦手だ。
だが、何も俺の体から出さなければいいだけの話なのだ。ククク…これが幼児とあまりの危険性に封印されし成人男性の格の違いよ…あ、なんか厨二力高めすぎて吐きそう(ガチ)。
ていうかなんだよ『封印されし成人男性』ってパワーワードすぎるだろ。いやだよそんな絵面、クリスタルに封印されてるのは幼女か少女か美少女な、コレ異世界テンプレの鉄則!
さて、テンションアゲアゲ脳死オタク独り言は因果地平の彼方に捨て去り、感知結果をお伝えする。
「キサマっ!見ているなっ!」
「!?」
とっさにドアを閉める人影、しかーし!そこは俺の射程圏内だぜっ!
馬鹿みたいな脳内とは裏腹に緻密に操作された魔力が力の向きを反転させ勢い良く締められたドアは持ち手を掴む人物と共にこちらへ吹っ飛んでくる。
おれは吹っ飛んでくる二人の人物を片方は優雅にキャッチしもう片方はどうせキャッチしなくても再生するし、最悪アルカードが出てくるので雑にベッドに吹っ飛ばした。
「キャッ!」
「へぶぅ!!」
まぁ、ジェシカさんとダフネちゃんである。そりゃね、おれが出てくる過程でグラジオくんが魔力の制御手放してるもんね。気づくだろうよ。
「へへへ…おはよう。ジェシカさん。」
「貴方は…グラジオ…いえ…しかし…」
戸惑い、困惑、そんな感じの声色と顔だ。まぁ、そりゃそうだ。
「おう、おれはグラジオラスに封じられていた異世界人そのものだ。ま、精神性が極めて近いからあんまり変わらんがね。」
「っ!そうですか…表に出てこれる様になるには相応の時間がかかると聞いていましたが…何をしました?」
怒り、それと同時に魔力と太もものホルスターに入った魔導金属へ手を伸ばす。…ああ、いや、そうかこの言い方だとダメだよな。ま、確かに人格が入れ替わったってのはある種の死ではあるけれどあのマッドサイエンティスト…マッドマジシャン?によって俺に仕掛けられた術式はそんな甘いものじゃ無いし、そもそも自分を人間だと認識している限りその程度のスペックしかない様に振る舞うだけでやろうと思えば魂を複数ストックしておくなんていうのは造作もない。
「いや、別にグラジオラスをのっとった訳じゃぁねぇんだ。あくまでも俺はグラジオラスだし、そもそもあいつが崩壊しそうだったから出てきたんだよ。それに…」
耳打ちをする。
「っ…!わかりました。わかりましたから離してください!いつまでも成人女性を横抱きにしておくなんて勘違いしてしまいますよ!」
けけけ、流石成人女性(処女)は耐性弱々ですなぁw熟れたトマトめいた顔で慌てちゃってぇ〜…いや、別にセクハラしたわけじゃないし、ちょっとふざけたけどちゃんと説得したし、いや、あの、ダフネちゃんさん?様?不機嫌そうに人を呼ぼうとしないでくださいおねがいしますなんでもしますからぁぁ!!
「んで…何な訳、性格が変わって調子乗ってるわけ?」
オォー強気幼女…なお実年齢不め「コロス」申し訳ございませんでした。
「はぁ…なんなの、無駄に陽気…っていうか馬鹿になっちゃって、私を救うとかなんとかほざいていた時の真剣な感じはなんだったのかしら?」
そういう君はよく喋る様になったとぼかぁ思いますがね?
「まぁ…屋敷にいた頃もこんな感じでしたし、元に戻ったと言った方が正しいでしょうね。」
お、流石ジェシカさん鋭い、確かにあの頃の俺や下水道で暗殺者を殺すまでは俺は俺だった。
「人を殺したって言う精神的な動揺で魔法の発動条件を満たされちゃったんだよねぇ…」
「…随分とまともなのね、まるで普通の人間じゃない?」
まぁ、ここよりも命のやりとりが少ない世界から来たんで無駄に倫理観はしっかりしてるんよ、なんでここにいる誰よりも理性的な人間だと思うよ?俺は。
「まぁ、理性的な人間からあんな風に辱められるなんてなかなかないと思いますがね!ね!」
「酷い!まるで俺が性犯罪者の様じゃないか!というか普通に美形で美人で貴族籍もあって頭もいいんだからそういうお声がけいろいろあったでしょ?」
「っ〜!?だからそう言うところです!」
あらぁ…真っ赤になって可愛い…大人なおねぇさんが照れるのすこぉ…あ、だからダフネちゃんやめて!人を呼ぼうとしないで!
「…はぁ、先が思いやられるわ。本当にこいつでいいの?アルカード。『ククク、まぁあの小僧よりはだいぶマシじゃないか、数刻前まで己の振る舞い方を忘れた獣であったと言うのに…なかなか賢しくなったものだ。』」
おう、そうかほぼ魔力みたいな存在が人格を持っている様な奴には気付かれるよな。
「そういえばグラジオ様、どうやってテーブルに座っていながら私たちを感知し、あまつさえあの妙な魔法を発動できたのです?まさか放出の問題が!」
「解決してないよ、というかやっぱ無理だって俺の魔力内側に向かって圧縮されるみたいになってるし。」
「…んじゃなんでよ、手品の種があるんでしょ?」
勿論、その通りだ。感知の方は力技だが扉のほうには完全なトリックがある。
「まぁ、単純だよ物に魔力を込めてそっから操作しただけだもの。」
唖然とするジェシカさん、へーっという顔のダフネ。勿論、普通はこんなことできないのだが俺には魔力を魔石に込め続けるという経験があり、今も魔石刃を展開する時や武具に魔力を纏わせる時魔力を込めると言う技術は使っている。
だが尋常ではない数の魔石を効率よく充填するために一個一個手に取ってやっているのは殺人的に効率が悪い、と言うことで俺はいつからかあの魔石の山に手を当てて上から全ての魔石に魔力を込めていた。勿論、一個一個波長や容量、中に魔力を込める時考えるべきパズルめいた構造は全く異なっている。だが…
「魔力の操作、支配力はピカイチなんでね。」
触れている物体を体の一部であるかの様に扱いそれに触れる物体に魔力を伝染させ更に広げる。今のところいつもやっていた掌からしかできないが…
「そのうち地に足がついてる限り俺の魔力から逃れられなくなるくらいにはならんとね。」
ま、地面はちと骨が折れそうだがね。構成が複雑だし、うっかりすると星そのものに全部吸い込まれてぶっ倒れてしまうかもしれんし。なんにせよ放出ではなく一体化、操作ではなく支配、それらはグラジオラスと言う代行者では無く魂の持ち主たる俺の支配力無しではできない芸当だ。
「ククククク…さぁて、部品じゃなくなった俺にどんなアプローチをしてくれるか…愉しみだなぁ?えぇ?」
俺はそう言いながらジェシカさんの頭を撫でる。えーっと、これ…か、な?
「ほっ、っんふ?にゃ、にゃにをぉ?」
「ジェシカさん、自己治癒はどれくらいできる?」
「へ?ひ、人並み?ですかね。」
「おk把握」
魔力壁の範囲を広げジェシカさんを範囲に入れると同時に彼女の中にあった不自然な魔力の流れと常時起動中の魔術を『破壊』した。
「っぼ、あえ?」
残念ながら俺は観察されながら生活する様な趣味はない、勿論、やられるよりやる側の方がいいし、人間なんぞ見てるより動植物の発生過程やそれらの生み出す生命の調和とも言える様な芸術的生態を見ている方が万倍好きだ。
よってとりあえず一番近くにある『レンズ』とついでに元学園主席級魔導士としては不自然に弱すぎる彼女の縛りを解除した。奇妙な声を出しているがそりゃあそうだ。存在しないはずの記憶やらすり替わってた認識やら…あまつさえ体内に直接仕掛けられた魔術や宝石呪術による魔法的な縛りを力の流れを正常化する事で無理やり千切ったのだ。半分以下に絞られていた魔力炉の使用率が急激に上昇し細り弱っていた魔力路に力が走る。元の俺は加齢による減衰や怪我を疑っていたが、俺は常々これほど野心あふれる女が女中としても中途半端な状態で無駄に研ぎ澄まされた戦闘力を生かされもしないでお母様のそばに置かれていたのか考えていたのだ。
「…っ…はぁ…なる…ほどぉ…?」
「復帰が早い、が、まあ今日は横になってた方がいいだろうね。」
「そうさせてもらいますよ…ご主人さま?」
『ジェシカ・フラウロス・ランドウォーカー』超級冒険者の縁者にして彼をあの家に縛りつけるための人質、最高峰の二属性魔法使いにして非純血の戦略級魔導士…はぁぁ…まじであのお母様なんでもやってるねぇ〜…まだ視線は感じるけどだいぶ遠くなった。我ながら気配なんて物を察知できる様になるなんて思いもしなかったが、要は非物質の流れ、俺の操作する力って言うのはそもそもがそういうものへの干渉力だ。見られているっていうは少なからずこちらへ向かって何かを向けている状態なのであれば俺の感知に引っかかる。
「まぁ、これで警戒されようが愉快なモルモットだと思われようがどちらでも構わないんだが…」
俺はわざと声を出してアピールしつつダフネを見る。ダフネがこちらを見るのを確認してその情報を精査、視覚、聴覚を含む情報の流れを固定してダフネに話しかける。
「さてお前だ。グラジオ君が救うと言いつつどうすればいいか解らずに持て余し気味だったけどなんか知らんうちに立ち直ってらっしゃるダフネ・ウィンター君。俺は今お前を怪物性もろとも消滅させる事が可能であり、俺の知覚する限りのつい最近までそれを望んでいたと思うんだけどどう?」
軽い口調でさも当たり前の様にわざわざ言ってやる。
ダフネはキョトンとして、少し考えたがほぼノータイムで言い返してきた。
「勿論嫌よ。というかあんたじゃ無いあんたとか関係なく『私』を打ち倒してあまつさえ殺さなかったんだから私も『私』も面倒見てね。…それともそんなに私を殺したくなったのかしら?ヒーローさん?」
ふーみゅ、すごい開き直りっすね…話とか聞きたいところだけど…
「意外そうな顔しないでちょうだいよ…え?なに、あのクソネガティブ思考インキャ死にたがり吸血鬼もどきがどうしてこうなったか聞きたいのかしらぁ〜?」
あ、なんか思ったよりもしっかり立ち直ってらっしゃる…あれれーおかぴーポー?俺も彼もほとんど関わってないんだけどぉ?…ま、いっか。少なくとも1ヶ月とか寝てたわけだし、そん時に不思議なことでも起きて解決したんだろう。
「そりゃ意外に思うだろ…と言ってみるけど最近の記憶を見る限り楽しそうだったしな、いいんじゃないかな?」
それに、今現在の彼女を殺し尽くせても彼女の不死性、怪物性の根源にある特性からして死にきれないだろうしやってほしいと頼まれたら真面目に四怪討伐編が始まってしまうので安心したお。
「んじゃ、おやすみ、明日から色々するつもりだけどそれについて無理についてこなくてもいいってことだけ覚えておいてくれや。」
「…ふん、何をするつもりかわかんないけど少なく見積もっても1ヶ月以上ヒモだったんだから働いて返すまでついてまわってやるわよ。」
…どうやら恐ろしい借金がいつの間にか発生しているようだ。前世では清く正しい大学生だったんで免許取る時くらいしかカード決済を使わなかったのを思い出した。




