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機械の世界

海登「それで俺は何故こんな場所に連れて来られたんですかね…」


知颯「今から海登さんには色々な世界に行ってもらいます。そこで体験して欲しいのです。貴方の忘れられた記憶を取り戻すために」


相変わらず理解が追いつかないが、俺はどうやら記憶を無くしているらしい。だが俺は事故にあった事ないし、小学生時代、中学生時代や、ここまでの生き方をちゃんと覚えている。だから俺が忘れている記憶など無いはずだが…。


海登「もしかして俺の前世の話とかそういう事?俺は子供の時の記憶とか結構覚えてるぞ。記憶がなくなったとか身に覚えもないし」


知颯「今はまだ説明するのは難しいですね笑。とりあえずこの世界を案内します!!さぁ行きましょう!!」


知颯さんに強引に押されて俺はこの世界を歩き出した。


ある程度歩くと1匹のロボットがこっちに来て喋り出した。人型のロボット。なんかアイボだっけ、そんな感じのロボットだな。


ロボ「ハジメマシテ。私ノ名前ハ、ロボト言イマス」


そのまんまじゃんとめっちゃ言いたくなったが堪えた。


ロボ「貴方達ハ5番目ノ訪レ人デス。ワカラナイ事ガアリマシタラ私達ニ声ヲ掛ケテネ」


そう言ってロボは去っていった。なんの説明にもなっていないんだが。


知颯「ここのロボット達は人間のように心とか感情は無いけど、憎しみや争いが無い世界なの。みんな自分に与えられた役割をこなしているの」


自分に与えられた役割か。色々な家が建っていて、服屋や雑貨屋みたいなのや食べ物屋などたくさんある。全部機械だけど…。


ロボット達はみんな与えられた役割をこなして毎日を過ごしている。食べ物(なんか黒くてスープみたいな)を作るロボット、壊れたロボットを修復するロボット、壊れた道などを修復するロボット、新しい建物を作るロボット。


結構たくさんのロボットがいた。俺は色々観光したけど、全部無機質という空間がなんか不安に感じた。どれも冷たい感じしかしなかった。


海登「色々見たけど、この世界来て結局何をしたらいいんだ?知颯さん」


知颯「なんでもしていいですよ。海登さんの好きなように動いて下さい!」


そんな事言われても俺は何をしたらいいのかさっぱりだ。知颯さんは、用事があるからちょっと出掛けてくると言って姿を消した。


いきなりこんな世界来て好きにしていいですってどういう事なんだろう。知颯さんの考えがさっぱりわからなかった。

でもあの時泣いていた知颯さんの顔を思い出すと俺は何故かいてもたってもいられなくなった。


とりあえず見て回る。ロボット達は相変わらず同じような行動をしてる。そういえば最初のロボに5番目の訪れ人とか言われたな。俺より前に来た人がいるって事なんじゃないか?


俺はその人達をまず探そうと思った。


しかしここで最大の問題に直面した。


食う物なくね…?


目の前が真っ暗になりそうだった。この世界は機械の街。当然人間が食べられるような物はない。食べ物屋もロボット専用で多分あれはロボットを動かすエネルギーのようなオイルのようなものなのだろう。つまり餓死する。えぇ……


こんなわけのわからんところで餓死するのか。それは流石の俺でもちょっと嫌だな。前に自殺しようとはしてたけど、もうちょいマシなところで死にたい。知颯さんに聞いときゃ良かったなぁ。そこまで頭回らなかったよ…。


とりあえず俺以外の人間に会うために俺はこの世界を奔走し始めた。

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