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6.『異世界』でギルドへ向かいます

いやーストック無しで書き始めると詰まる詰まる。

のろのろとした更新速度ですが失踪はしません!(予定)


よければ読んでやって下さい。

川辺の掘っ立て小屋を出発したのは昼過ぎ頃だった。


今からなら街に着くのはだいたい日暮れ前といことなので、徒歩で約4時間ということになる。


…個人的にはとんでもない距離だが、この世界の人達にはこれは「近い」範囲らしい。


健脚過ぎて泣けてくる。


だが一応冒険者としてゲームを楽しむためにはこうしたリアルさは必要だろう。


今思うとRPGは親切の塊だったと実感出来る。


それでも残念なゲームはあったけど。


「アルテの街はこっちの方向ですよ!」


アトリーヌは元気そうだ。


あたしはというと、アーバレストを装備して自作した矢×10を手作りの矢筒に入れて腰にかけ、肌着の上から革鎧を装備したこれもまたマニアックな格好で進んでいる、


街に向かう間に、Lvについて分かったことを確認する。


熊との戦いの後にステータスを確認した結果、Lvは2にあがっていた。


そしてその下に《ステータスポイント》の欄が出現していた。


溜まっていたのは5p、恐らくこれがLvupで獲得出来る一律の数なのだろう。


少し悩んでからSTR+2、AGI+2、LUK+1に振った。


STR/AGI型にするのならこんな感じで振っていけば問題ないと踏んだためだ。


一応現在のステータスも確認する。



【プレイヤーネーム】《ユウ》

【Lv.】2

【HP】28/28

【MP】2/2

【STR】12

【VIT】12

【DEX】9

【AGI】13

【INT】6

【LUK】8


【所持金】11


【所持スキル】


《取得》

《投擲》

《回避》

《索敵》

《即殺投擲》

《アナライズLv.1》←New


【経験値】100


【NEXT】250




スキル欄に獲得していたスキルか追加されていて、伸ばしたステータスも反映されている。


HPとMPはLvupで自動的に伸びていくようだ。


さらにLvupでもスキルが増えていた。


早速効果を確認する。


【アナライズ】

【効果】敵対する相手(種族問わず)のステータスを確認する。

なお、スキルLvupにより確認範囲が拡大。

Lv.1→敵パラメータ数値

Lv.2→???

Lv.3→???

Lv.4→???

Lv.5→???


とても有難い。この手のスキルは必須だ。


ただ、スキルLvなんてものも出てきてしまった。

スキル経験値はどう獲得するのか分からないので、とりあえず発動可能タイミングで発動する形で様子を見ていこうと思う。


スキルLvがあるスキルとないスキルがあるようで、これまでのアンロックされたスキル達にはスキルLvは存在しないようだ。


そしてアナライズのスキルでもう1つ得たものがあった、それは。


《索敵により左右の岩陰に【ロックビースト】を2体発見しました》


「…了解」


聞こえてきた声に従って、近くにある岩陰を目がけて矢を発射する。


「グエアアアアア!!!」


「グァァァァ!!!」


《【ロックビースト】2体を撃破しました。経験値24を獲得しました》


「え!?なんですかなんですか!?」


声でようやっとモンスターに気づいたアトリーヌはキョロキョロと首を振っている。


「大丈夫、もう済んだから」


ドロップアイテムはなし…ガックリ。


そう、初めに敵を教えてくれた、《システムメッセージ》だ。


しかも声つき、贅沢だ。


「す、すごい…ロックビーストを2体同時に、しかも隠れているのを不意打ちで仕留めるなんて…」


アトリーヌはそう言っているが、そういうものなのだろうか?


「そうかな?」


「すごいですよ!単独で2体同時なんてギルドのベテラン冒険者と変わらないですよ!」


ベテランと同じ、か。ということは今のあたしでも十分通じるのだろうか。


でもまだLv2だしなあ。


「ギルドって、どれくらいの人が所属してるの?」


「うーん…、だいたい3~40人くらいだったと思います、アルテの街は大きくはないので規模的には中規模くらいですね」


「そっか、なら都会ならもっと多いのかな?」


「それはもちろん、人が多ければそれだけ依頼が多いですから。腕に自信がある冒険者なんかは王都へと転属することも多いですよ」


なるほど、割とその辺は自由なのか。


まあ冒険者なんだから基本は自由じゃないとなんか夢がないけど。


「本来なら正式な所属試験を受けて合格しないとギルドには所属できないんですけど、単独で【アングラーベアー】と【ロックビースト】の討伐が出来るのなら問題なく所属出来ますよ!」


「そうかな?だと嬉しいな」


「ええ!私が保証します!」


そんなことを言いながら、草原の中を歩き続けた。


そして、日も傾いてきた頃。


「あ、見えましたよ!あれがアルテの街です!」


アトリーヌが指さした先には、まさに初めの街というような外見の小さな街があった。


「日が暮れる前に着けてよかったですね!」


「うん」


少しだけ早足で街の入口へ向かう。


入口は小さな関所のようになっており、衛兵が街へ入る人の審査をしているようだった。


「次の者、前へ!」


「はい!」


「はい」


順番になり呼ばれたので、前に出る。


「女性2人か、この街へ来た目的は?」


「私はこの街に住んでいます。そしてこっちの人は…」


「ギルドに入りに来た」


「なに?ギルドへか?」


衛兵の目が少し値踏みするような目線に変わる。


「ふむ、見たところ、あまり強そうには見えないのだが…」


「そんなことありません!このユウさんはなんと【アングラーベアー】と【ロックビースト】2体を単独討伐する腕前の持ち主です!」


「なんと、単独でだと!?」


「うん、一応」


衛兵はもう一度、今度はまじまじとあたしを見つめてくる。


「うーん、こんなに美しい女性がか…」


ん?なんか今ギルドに関係なさそうなことが聞こえたような?


「分かった、えっと…ユウ殿、なにか身分を証明出来るものはもっているか?」


「ううん、何も持ってない」


「そうか、なら好都合かもしれん。ギルド入団時に発行される《ギルド会員証》は身分証としても扱うからな」


ふむ、ならやはりギルドに入った方が後々も小回りが効きそうだ。


「よければ、自分からギルドに連絡して試験を申し込んでおくこともできるぞ」


「では、お願いします」


「了解した、コチラから申し込んでおこう。時間に余裕があるのなら、1度ギルドへと足を運んでおくといい。より詳しく話も聞けるだろう」


「はい、ありがとうございます」


試しにニコリと笑ってみる。


すると、衛兵は顔を真っ赤にして少し目を逸らしつつ、


「い、いや、自分の仕事はこの街にきた者の審査だからな!怪しい人物では無い限り親切にするのは当然のことだ!」


これは案外女性の姿も便利かもしれない。


では、と挨拶してあたしとアトリーヌは街の中に入った。


「あんなにデレデレした衛兵さんなんて見たことないですよ、さすがユウさん!」


アトリーヌがイタズラっぽく言っている。


「そう?それよりも宿屋に先に行きたいな、1度一息着いてからギルドに行きたい」


「はーい、宿屋さんはこっちですよ!」


アトリーヌに道を教えもらう。


アトリーヌも自分の家に帰りたいとのことだったので、1度ここで別れることにした。


そして教えてもらった道を進んだ先の宿屋に入る。


「いらっしゃい、一部屋15sシルだよ」


店番らしきおばさんが声をかけてくる。


シルはこの世界の通過単位だ。


ちなみにこの世界もRPGと同じくお金はドロップする。恐らく女神が手を加えたのだろう。


現在の手持ちは35s。倒した魔物達からのドロップでこうなっている。


「一部屋お願いします」


メニューから所持金をタップすると、数字が出てくる。


それを15に操作してOKを押せば手元に15sが出てくる仕様だ。


「ん、確かに。部屋は2階の左から3番目の部屋だ。これが鍵だよ」


そう言って渡されたのはギザギザの着いた木札だった。


銭湯の靴箱に着いていたあれを思い出す。


鍵があるだけマシだと思おう。


そのまま、階段を上がって2階を進んでいく。


「左から3番目…ここか」


扉には札を縦に差し込む穴が空いており、そこに挿すとガチャリ、という音とともに鍵が開いた。


「おお、すごい」


カラクリ仕掛けの様でなんとなく楽しくなった。


部屋の中はまさにゲームの宿屋のイメージそのものだ。


有るのはベッド、テーブル、イスくらいで、他には何も無い。


ちなみにトイレは一応あった。井戸水を汲んで置いてあり、その横には一応椅子型の穴の空いた便器がひとつ。


「……」


覚悟はしていたつもりだが現代人にこれは少し辛いものがある。


部屋はそんな所だったので、そのまま出かける。


出る時におばさんにギルドへの道を聞いておいたのでなんの問題もない。


「ついた」


宿屋から徒歩で3分もない所に大々的にギルドはあった。


大きさは優にほかの民家の5倍はある大きさだ。


入口のドアを押して中にはいる。


「いらっしゃいませ。冒険者ギルドへようこそ」


受付に居るメガネのお姉さんが出迎えてくれる。


「ご依頼でしたらそちらの用紙に必要事項を記入してこちらにお持ちください」


「入団試験をうけたいんですけど」


「あ、ということは貴方がユウさん?」


「はい」


「話は伺ってます、あ、わたしは冒険者補佐役のエリゼといいます。よろしくね!」


「あ、はい。よろしくお願いします」


「冒険者補佐役って言うのは、冒険者個人に着く補佐役のことよ、受けた依頼の整理とか、一月事の収入を管理したりするの」


マネージャーみたいなものなのかな?


それが個人に着くんだ、まるで有名人みたい。


「それで、試験を受けに来たんだよね?」


「はい」


「早速だけど試験は明日の朝9時ごろにここで行います、宿は取ってある?」


「はい」


「なら問題なし、持ち物は普段使用している武器と防具ね、内容はもちろん当日発表ね」


「了解です」


「合格したら諸々の手続きを行って、晴れてギルドの一員になれるよ!頑張ってね!」


「はい」


「…なんかテンション低いね?もしかして緊張してるのかな?」


「そんなことはないですよ?」


というかむしろ楽しみなくらいだ。


試験が楽しみなんて、向こうじゃ考えられないけど。


「そっか、あ、あと無理だと感じたら絶位にギブアップしてね。無理して死んだりするとこっちとしても困るし」


つまり死ぬような試験が出ると。


でも不思議とやってやろうという気持ちになってくる。


「なにか質問とかある?」


「特にはないです」


「ん、それなら明日の朝9時にまたここに来てね、そこで試験内容を発表するから」


「分かりました、ではまた明日に」


「うん、気をつけてねー」


そう挨拶きてあたしはギルドをあとにした。


________________________



「あの子がユウちゃんかー。すっごい美人だったなあ」


でも自分からギルドに入りたいだなんて…なにか訳ありなのかな?


雰囲気もミステリアスだったし……。


………可愛かったな。


「はっ!?何を赤くなってるのあたしは!?」


首をぶんぶんと振って煩悩を退散させる。


「とにかく明日の内容を決めなきゃ」


あたしは各種試験の内容が入った抽選箱を取り出して、その中から1枚を選ぶ。


「どれどれ内容は……ってうわあ!1番大変なの引いちゃった!」


これは…ちょっと不味い…かも。


でも不正したらあたしがクビになっちゃうし…。


「頑張って、もらうしかないなあ」


私は紙に書かれた試験内容を読み返しながら呟く。


紙にはこう書かれていた。


《魔物を100体討伐》















ありがとうございます。


待望のメガネキャラだぜいえーい。


冷静に考えると肌着に革鎧って地肌よりもエロくね?



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