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4.『異世界』で出会いました

遂に人と出会います。

友達に見せたら「化けの皮が剥がれたか」と言われました。

どういうことでしょうね?(すっとぼけ)

あ、あとちょい残酷かも?

R15な感じなのでそこだけお願いします。



声のする方へ駆けて行くと、草原を抜けた先の街道沿いの岩場だった。


そこにいたのは、


「いや……、いや……、たすけて…神様……」


おれと同い年ぐらいの女の子だ。


だが、その前には熊型の大きなモンスターがおり、彼女は完全に腰が抜けているのかへたりこんでおり、ずるずると後ずさることしか出来ていなかった。


「おい、助けを求められてるぞ女神様」


《そんな事言われてもねえ、この世界は君のものだ。君が助けたいのなら助ければ良いし、必要ないというのなら捨て置いて行けばいい》


こともなしに女神は言ってのける。


全く薄情な神様だ。


熊は彼女へとのそのそとゆっくり近づいていく。


ついに壁際まで追い詰められ、彼女の表情が絶望に染まる。


「…はあ」


まあ、実際助けるためにここまで来たんだ。


ここに来て助けないなんて選択肢はない。


足元を軽く確認する。


やはり岩場だな、尖った石がゴロゴロ転がってる。


俺はその中からより鋭いものを一つ拾い、【索敵】と【投擲】を同時発動する。


そして、クマの頭の動きが止まった瞬間、


「……【即殺投擲】!!」


振りかぶった石を渾身の力で熊へ投げつけた。


それこそ弾丸のような速度で空気を切り裂く石は、寸分違わず熊の後頭部を貫き、脳天から勢い良く射出された。


脳天からは血が噴水のように吹き出し、熊は断末魔を上げながら倒れ、死んだモンスター特有の砂のような形に変化し、消えてなくなって行った。


ゴトリと重い金属音が響く。


ドロップアイテムだ。


宝箱型のドロップアイテムを開けると、そこには、



【レッド・ポーション】

【アイシクル・スロー】

【黄金の卵】

【アーバレスト】

【猛獣の革鎧】



が入っていた。


「おおお……」


今まで数々のRPGで見てきた、まさにゲームのドロップアイテムといった名前の数々に、俺の心はかなり弾んでいた。


直ぐにでもその効果を確認したい!と思ったのだが。


「きゅうぅうううう…」


例の襲われていた女の子は完全に目を回して倒れていた。


返り血を全身で間浴びまくって真っ赤に染まったそのままの姿で。


そして何となく臭うアンモニア臭。


「.........、あー………」


まあ、その、仕方ないだろうな、目の前に今にも自分を襲おうとしてる熊がいたんだ、それはそれは物凄い恐怖だっただろう。


全てを察した俺は、


「…見捨てる訳にも行かんよなあ…」


彼女を背負って歩き出したのだった。


少し歩くと川沿いがあったので、そこで1度休憩することにした。


「おい女神」


《はいはーい、なにか御用かな?》


「そのへんでいいから掘っ立て小屋を1つ作ってくれ」


《了解、しばしお待ちを》


そう言ってものの数秒で、


《へいおまちっ!掘っ立て小屋一丁!》


ぼんっ!とギャグのようか音を立てて小屋が目の前に現れた。


「…なんでもありだな、ほんと」


とりあえず俺は、女の子を背負ってその中に入った。


中はログハウスのような造りになっていて、掘っ立て小屋の割には広く綺麗、全然住めるレベルだった。


そしてドアをいくつか開けると…あった、風呂場だ。


一応ファンタジー式なのか、風呂と言うか水浴び場という形だった。


一応お湯は出るようだ。


さて、今まで背負ってきた結果、俺の背中にも血がべっとりと着いていた。


今すぐにでも風呂に入りたいが、この子を転がして置いてまで先に入るのは気が引ける。


少し考えて、閃いた。


「おい女神」


《またまたなにか御用かな?》


「性転換なんて出来るか?」


《!? 詳しく聞かせてくれ!!》


なんだコイツ、露骨にテンション上がったぞ。


「俺は風呂に入りたい、だが、この子をほっといて入るのは気が引ける」


《ふむふむ!!》


どんな力強い返事だよ。


「だから俺が一時的に女になれば、一緒に風呂に入っても問題はないだろう?もちろん彼女の体に興奮しないように調整してくれよ」


《ああ分かった!!もちろんお安い御用だとも!いやーまさかそんなことを言い出すなんて予想外だったよ、やっぱり君は面白いね!》


うるさい早くしてくれ、こちとらドロドロベタベタで早く風呂に入りたいんだ。


《よしよし、さあ行くぞー、ぬふ、ぬふふ!力がみなぎるぞおおお!》


というかなんなんだこのテンションは、コイツはほんとにあの女神か?


はあーーーっ!と叫んだ女神、そしてその声とともに光に包まれた俺はーー。


見事に女になっていた。


「…ほんとに、なんでもありなんだな」


鏡がないのでどんな顔なのかは分からんが、多分現実のあたしとおなじく目つきの悪い人相だろう。


さて、自分の体に触れてみる。


というか既にそこそこ膨らんでいた胸が視界に入っていたので、軽くもんでみる。


もむもむ。


柔らかい、だが別に興奮はしない。


うむ、心の方も女子になっているようだ。


確認が取れた所で、彼女の服を脱がせる。


麻で出来たかずた袋を無理やり服にしたような、

とても質の悪い服の下には何も来ていなかった。


多分かなり貧しいのだろう。


幸い怪我自体はしていなかったらしく、白い肌は返り血以外の傷は着いていない。


なら問題は無い。そのまま彼女を湯船に放り込んで、女神に行ってあたしとこの子の分の服を用意してもらい、あたしもそのまま風呂に入った。



______________________




熊に会いました。


いつもの様に鉱石と薬草を探しに行って、岩場で休んでいるときでした。


大きな体、恐ろしい叫び、そして、牙と爪。


ああ、お父さん、お母さん。


思いの外、私も早くそちらに行くようです。


長生き出来なくてごめんなさい。


でも、また2人に会えるのなら、そんなに嫌じゃないかな?


なんて、また2人に叱られそう。


いまはとっても怖いけど、もう少しで会えるなら…。


私の意識は、そこで途絶えた。


痛くは、なかった。



とても柔らかくて暖かい、それが第一印象でした。


なんというか、お母さんに甘えている時のような、懐かしい感じ。


そう、いつもこうやって、ギューってしがみついて、お母さんに全力で甘えてたなあ。


ああ、暖かいなあ。


「………と、…………いん……ど」


あれ?でもお母さんは何年も前に…、あ、そっか、あたしも、死んじゃったんだっけ。


「…………る?……………っぽ…な」


ごめんね、お母さん。でも、また会えてよかった。


「ど…………な?あ、…………めて………」


あれ?なんか声が聞こえるような…。


その時、耳を誰かに舐められた。


「ひいっっっ!?」


経験したことの無いなんとも言えない感覚に、私は思わず声を出してしまいます。


そしてその舌はそのまま下まで下がっていって、首筋まで伝っていきます。


「あぁっ…、ううぅぅぅん……」


思わず声が漏れてしまいます。


そして、そのまま、まだまだ下まで下がって行って……、


「あっ、やっ、そこは、そこはダメぇぇ」


それでも止まらずらあたしは遂に…


「ダメぇぇぇぇ!!!」






「………それで、あたしを突き飛ばした、と」


「……はい」


私の前には今、とっても綺麗な女の人が座っています。


そして私は、その人の前で正座をしています。


どうやら私は、熊にやられずに済んだようでし

た。


目の前のこの人がたすけてくれたおかげで、傷1

つ負わずに済んだみたいです。


そしてこの人の家に連れてきてもらって、返り血を浴びたあたしを暖かい水浴び場で洗ってくれて、とっても柔らかいこの服を着せてくれて、貴族さまの様なベットに寝かせてくれた見たいでした。


しかも、あたしはこの人の袖を離さずにずっと握ってしまっていたみたいで、この人のはあたしと一緒に眠ってくれたみたいです。


そして朝になって、起きなかったあたしを起こすために、耳から舐めたらしいのです…。


最後だけちょっとおかしいような?


俯いていた顔を少し上げて、私はその人の顔色を伺います。


怒っては…いないのかな?


銀色の髪は緩くウェーブして腰までたなびいていています。


綺麗な顔に、今は少し不機嫌そうな眠たげな目。


その、おっきな胸とそれを包む見た子のない白い服。

そ、その、若干透けているようにも見えるので、ちょっと困ります。


私から見てもとっても綺麗で、まじまじと見るのが恥ずかしくなるような、そんな綺麗な人でした。


「むー……」


あ、でもちょっと機嫌が悪い?のかな?


口を結んでじーっとこっちを見つめてくるその仕草が何だかかわいく見えて、そのギャップがとってもの微笑ましく見えました。


「…なんで笑ってるのかな?」


「あ!?いえ、その、ごめんなさい!!」


思わす笑ってしまったのを見逃してもらえず、また一層にむーっ、という顔をしたこの人が、本当にかわいく思いました。


その人は、はあ、とため息をついて、


「まあいいや、あなた、名前は?」


「ひゃいっ!?あ、えと、私、アトリーヌって言います!」


「…アトリーヌ、ね、あたしはユウ、よろしく」


「あ、えと、よろしく、お願いします…」


ユウさん…て言うんだ。


「……朝ごはん、食べる?」

「あ、はい!」


「ん、じゃあ用意するね」


そう言って、ユウさんは立ち上がります。







それが、あたしとユウさんの、初めての出会いでした。






深夜のテンションて怖いですよね?

気づいたらこうなってました。

主人公可愛くね?

あ、このまま女でいくかは未定です。

ユウの明日はどっちだ!?

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