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一般人は強者を目指す -チートなんていらねぇ-  作者: Lizard
第一章 強者の村人
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第二話 一般人の異世界転生

二話目!

気が付けば、とても明るい場所にいた。

いや、これは明るい、のか?

周囲が真っ白で遠近感覚も全くない・・・!

死後の世界っていうのはこういうものなのか?


もしかして、ずっとここにいる、とか?



そんなことを考えていると


「こんにちは!理水さん!お目覚めですか?」


明るい声が()()()()聞こえてきた。

咄嗟に振り向いてみると金髪の高校生くらいの女の子がいた。


「・・・誰だ?」


「私は、あなたの世界で言う女神ってやつですね」


「・・・精神病院いってこい」


「ほんとですから!そんなかわいそうなもの見る目を向けないでください!」


 何言ってるんだろコイツ・・・


「うぅ...すぐ信じてくれる人はめったにいませんけど・・・

 これは仕事みたいなものなんですよ?」


「そうか。分かった信じるよ」


「いや早くないですか。まぁいいんですが...」


「そんなこと言ってもな。俺死んだんだろ?じゃあ正直細かいこと気にしても意味ないだろ」


「神かどうかが細かいって・・・いやもういいです。記憶は結構はっきりしてそうですね?」


「ああ。死んだと思ったらここにいた。で?あんたは何のために出てきたんだ?」


とりあえず気になったことを聞いてみる。


「あまり説明は必要なさそうですから、単刀直入に言います。異世界に転生してもらえませんか?」


「なるほどな。分かった」


「ですよね。いきなり言われて困惑するとは思いますが・・・って、え?」


「いやだから転生させてくれるんだろ?頼む」


「理解が早すぎやしませんか・・・」


「後悔して死んだままよりはいい。まぁもう少し説明してほしいけどな」


「普通はもっと驚くんですが...まぁそれはおいておきましょうか」


そういって女神?は説明を始めた。


「まず、あなたに転生してもらう理由についてです」


「ん?ってことは、やっぱり必ず異世界に転生するってわけじゃないのか?」


「はい。というか転生()()()のはごく少数です」


「ん?できる?」


「えっと、まず、私は正確には理水さんがいた世界だけの神ではないんです。

 まず、先ほども言った理水さんに転生してもらう先の世界です。そしてその世界と理水さんのいた世界、二つの世界の神なんです。」


「なるほど」


「で、ここからが大事なんですが。転生できる人というのは限られているんです」


「どんな条件なんだ?」


「理水さんの世界でいう魂。これがある一定以上の強度をもっていることが条件です」


「魂か。なんとなく分かった」


「魂の強さは生きてきた環境であったり、性格であったりと様々なことに影響されて変わります」


「大体どれくらいの人間が転生してるのか聞いてもいいか?」


「はい、異世界と理水さんのいた世界では時間の流れそのものが違うため答えづらいのですが...

そうですね、今までに大体20人ほど・・・条件を満たすのは大体10億人に一人ってとこです」


「かなり少ないな・・・いや多いのか?」


「難しいところですが、異世界側で言うと転生を行っているのは数十年ほど前からなので、

 伝説や物語になるほどではない、と思ってもらえれば」


「ん?数十年前ってその異世界ができたのはそんなに最近のことなのか?いやそれとも時間の流れの違いか?」


「あ、異世界ができたときから異世界転生というものがあったわけではありません。時間の流れにもそこまで極端な違いはありません。

 数十年前に異世界転生といういわばシステム、が必要になったんです」


「その理由は聞いてもいいか?」


勿論(もちろん)です。まず、さきほど言ったある一定の強度、がない魂の場合です。

 その魂は死亡した世界で記憶を全て失い、生まれ変わります。転生というよりは

 別の生き物に変わる、というかんじですかね。同じなのは魂だけなので」


「ってことは・・・もしかして俺の場合記憶は残るのか?」


「あ、はい。そうなります。

記憶を消すのも魂が消耗するんですが、異世界へ転生した上で記憶を消して無事な魂なんてほとんどないので、

 そうなると目的が遂げられない、ということで異世界への転生の場合は記憶は残しています。あと、その記憶が二つの世界のつながりを強くしている、

 というのもあります」


「つながりを?じゃあもしかして数十年前から異世界転生をするようになったのはその関係か?」


「大体その考えであってますよ。いわば兄弟のようなものだと考えていただければいいのですが、二つの世界ができたときに比べ、時間が経ちすぎたせいで世界同士を結びつけるものが無くなってきたんです。

完全になくなると私が二つの世界の管理者、つまり神としていられなくなるので、そうなると二つの世界は壊れる、

 とまではいかなくてもかなり大きな影響がでます。」


「分かった。ついでにその異世界がどんなところか聞いてもいいか?」


「どのみち説明しなければいけなかったので大丈夫です。理水さんのいた世界に比べると文明がかなり遅れています。ですが、かわりに魔力というものがあって、

 魔法を使えたり、理水さんのいた世界ではありえないことが多々あります」


「どっかの小説みたいだな」


「あー・・・みたいというか、実は異世界側から理水さんのいた世界に転生した方が書いたものだったりしますね」


「あぁ、結びつきを強くするなら一方的にするよりもお互いに、ってことか」


「その通りです。理水さんは察するのが速いですね...

あ、あと、これは異世界へ転生してすぐに死なれたら結びつきがなくなってしまうので必ず渡しているんですが、理水さん、何か特別な能力や武器でほしいものはありませんか?」


「あー、それもよく聞くやつだな」


「ですね。で、何が欲しいですか?まぁ限度はありますがかなりの力だと思いますよ」


「そうか・・・なら、そんなのは俺の強さじゃないし、それで認められても意味がない。だから、そんなものはいらない」


っと、感情的になりすぎたな・・・


「・・・え?」


女神様完全に呆けてるな。


「だから、いらない。いや、むしろなにも渡さないでくれ。頼む。じゃないと俺はその話には乗らない」


「ええ・・・!?い、今までそんなこと言ってきた人は初めてですよ・・・!?

 大体の人はできるだけ強い能力をもらおうとするのに・・・!」


「そう言われてもな。とにかくいらない。普通なままで転生させてくれるならその話に乗ろう」


「...!わ、わかりました・・・ですが、できるだけ死なないでくださいね?実は、さっき言った魂の強度なんですが、理水さんはかなり強いみたいなんです。なので理水さんがいれば二つの世界の結びつきとしてはかなり心強いんですよ」


「そうなのか。...まぁ、安心しろ。俺の目的は強くなることだから」


「そうなんですか?というかその目的のために危険な目に合われると困るんですが・・・」


「まぁ正確には、他人に認められたいんだ。「俺」としてな。だから、そのために目的を必ず遂げる、そして守りたいものはすべて守る。自己満足でも、そんな力を()()()手に入れたい。いや、そうじゃないと転生する意味がないんだ」


「...!!そうなんですか・・・わかりました。正直なところ不安ではありますが、理水さんの命ですし理水さんにお任せします」


「ああ、そうしてくれ。ありがとな」


 俺は感謝をして笑顔になると、なぜか女神様は若干慌てて、


「...!そ、そろそろ転生してもらわないと・・・いつまでもこうしてるわけにもいきませんので!」


「そうだな」


「で、では、頑張ってください!!死なないでくださいね!」


「ああ、もちろんだ。せっかくもらった命だ」


俺の体が淡い光に包まれ始める


「あ、あの!理水さん!私はあなたのことを立派だと・・・とてもいい人だと思いますよ!」


「え?あ、ああ。ありがとな。女神様」


最初は精神病院を勧めてしまったが、この女神様かなりいい人、いや神らしい


「じゃあ、いってくる。寿命で死んだらまた会えるかな?」


「はい!また会いましょうね!!いってらっしゃいです!!」



   俺の体が完全に光につつまれ、俺は、異世界に転生した



------光が消えた後、そこに残った女神様はというと、


「あの笑顔は・・・ちょっとずるいんじゃないでしょうか」


そうつぶやいた顔は、僅かに赤く染まっていた


主人公が求めるのは誰かに与えられた力ではなく自分の努力で得た力!

こういうノリが大好物です。ハイ


誤字、脱字、指摘

あったら言ってくだされば助かります!

感想・・・できればお願いします(・ω・)ノ

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