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瞳
君の瞳は僕を映さない
僕の瞳は君しか映さない
どれだけ君に嫌われようと
消えない想いが胸を締め付ける
忘れられない別れの言葉
忘れられない思い出の日々
今はただ思い出に浸るだけ……
あの日見た夕焼けも
あの日見た君の横顔も
今も瞼の裏に焼き付いて離れない……
降り出す雨に雪に
目も触れず
君の姿を追い続ける
心で叫ぶ声は届かず
この視線にも気づきやしない……
君はもう僕のことなんて嫌い……
なのだろうから……
君の笑顔を見れば
怒りや憎しみや喜びがごちゃ混ぜになる
君が幸せになるなら……
口癖のように言っていた僕の言葉を
僕自身に突き立てる
あぁ そうか……
僕は嘘をついていた……
君が幸せになるなら……
そんなことで諦めるのは違かった……
僕が幸せにする
そう言えばよかったんだ……
吹く風は冷たく笑い
虚しさと後悔ばかりが僕の中から溢れ出した……
雨が降り始めたな……




