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春に雪。君の姿映す
春なのに……
春なのに……
雪が降る……
降る雪
積もった雪
さらさらで柔らかな雪たちは
風で遠くへ運ばれて
いずれ溶けるだろう……
顔に吹き付ける風と雪
目も開けられない……
君が見えない……
君は雪の中へと消えてゆく……
あぁ 雪の幻か……
君が……
君がいるはずないよな……
わかってる……
僕自身に言い聞かせる
もう戻らない日々
もう君に会えない現実
もう伝えられない言葉……
冷たく笑う空
冷たく笑う風
冷たく笑う君
僕の心に突き刺さる……
まるで刃物のように……




