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生きている
僕たち 私たち
人間は残酷だ
僕たち 私たちが生きているのは
何かの犠牲の上に成り立っている
動物も植物も生きている
僕たち 私たちは
その『生』を食べて生きている
しかし
僕たち 私たちは
そのことを当たり前と思う
食べ物を粗末にして
好き嫌いによって
その『生』を『無』へと変える
そのことに気付かず
過ごしている
そのことに気付かず
その『生』の意味を殺している
人を殺すことは罪
では他の動物や植物を殺すことは罪ではないのか?
役目を果たすことのできないものに
いったい何が残るというのだろうか……
いや 何も残らないだろう……
それならば
僕たち 私たちの
血となり肉となることによって
そのものに最後の意味を与えよう……




