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真夜中
真夜中
膝を抱えてじっとする
冷えた体
冷えた部屋
冷えたカップ
目を閉じて数えた
あなたとの思い出
目を閉じて思い出す
あなたの声
もうここにはあなたがいない
そんなことわかっている
わかっていても
あなたを想う
時計の秒針が
カッカッカッと音を立てる
何回数えれば朝が来るのだろうか……
何回数えればこの痛みや喪失感が消えるのだろうか……
何回あなたの名前を呟けば
あなたに届くのだろうか……
何回も……
何回も……
何回も……
あなたを求めた
たとえそれが叶わない願いだとしても……




