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声
叫ぶ声
聞こえなくなった声
忘れた声
届かない声
君の……
声……
聞き飽きた君の声……
曇天な空は今にも泣きそうで
冷たく静かな風が吹く
君の言葉が僕の中で
響く…… 響く……
ありがとう さよなら
おはよー またね
大丈夫？ 元気？
君の言葉一つ一つが重い
何度も復唱される言葉は
次第に僕の体を鉛へと変えてゆく
歩幅は小さくなり
思い出す
隣にいた君を……
今はない君の姿
伝えきれない言葉
出ない声
理不尽な言いがかり
些細な口喧嘩
今思えば
なんて馬鹿馬鹿しいことなのだろうか……
君がいなくなったら
そんなことも
もう…… できないのに……
空は遂に雫を零し
僕の中で君の声が響く……
今日も忘れないように……
何度も…… 何度も…… 何度も……
ありがとう さよなら
おはよー またね
大丈夫？ 元気？
「ああ 僕は元気だよ」
「君のこと全部覚えているよ」
靡く髪 赤らむ頬 君の温もり……
そして
君の優しい言葉も温かい声も……
