死にたいの?
「死にたいの」
「死にたいの?」
心の中で木霊する
大きなクラクションで
僕は我に返る
信号機が赤く染まっていた
僕は知らぬ間に
道路の真ん中で立ち尽くしていた
「死にたい」
そう口にする人は多い
でも その本気度は違う
むしろ
「死にたい」
そう言えることが羨ましい
僕は もう
誰にも言えない……
心配を掛けたくない
迷惑を掛けたくない
大切な人の数だけ僕の心は荒んでいく
僕は誰?
何度問いかけただろう……
君にとっての僕は何?
何度考えただろう……
何度 問いかけようと
何度 考えようと
答えなんて出やしない
だから 僕は逃げ出したい
全てを無くしたい
空っぽになって
楽になりたい……
足取りは重く
人ひとり背負ってるようだ……
君がいなくなってからずっとそうだ
何を見ても 何を食べても
何も感じなくて
なんで今までこんな世界に
興味を抱いていたのか分からなくなる
君あっての僕
君あっての世界
君が死んでしまえば
僕もまた死んでしまう
君のいない世界に
僕の生きる場所があるのだろうか……
それが見つからない僕は
生きながらに死んでいる
空っぽの器にはもう何も入らない……
君という僕の器を失ったのだから……
諸事情により早めの投稿です。




