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日没
茜色の空が広がる
微かに冷たい風が吹く
もうすぐ夜が来るのだろうか……
白い月がうっすらと浮かんでいる
僕は一人その景色を眺めては
君との思い出に浸る
後悔しか残らない別れ際
必死に忘れようとした
でも 忘れようとすればするほど
その記憶は僕の胸を 頭を
締め付ける
まるで忘れるな と言わんばかりに……
君との別れ際が
二人の記憶をどんどん黒く染めてゆく
この空のように……
君を好きな気持ちは変わらないのに
僕は僕自身が大嫌いになっていた
言葉には何の意味も感じない
僕はただ 君の温もり 心を
感じていたかっただけ……
真っ黒に染まった空に
儚く輝く月と星たち
僕は暗闇に溶けてしまいそうだ……
零れ落ちた涙でさえ星の輝きのようだった……




