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叶うなら……
一面雪景色の中で一人佇む
夜空に浮かぶ月や星は
今日も変わらず光を放つ
僕の心とは裏腹に……
ふいに星は流れる
そして 僕は願う
君との日常を……
過ぎ去った日々
消えた温もり
変わる心……
君はもう目の前にはいない……
仄かに光る街灯をいくつ越えても
君の姿はこの瞳に映らない
君の笑顔 泣き顔 困り顔 寝顔……
君の後ろ姿 エプロン姿 パジャマ姿……
知らず知らずのうちに
いつの間にか考えてしまってる
もう会えない 見れない
そんなことは分かっているけれど
どうしようもなく
本当にどうしようもなく
君しかいなくて
君じゃないとダメだったのに……
また星が流れると同時に
僕は呟いた
「君が好きなんだ……」
「どうしようもなく好きなんだ」
「どうか叶うならもう一度君と一緒にいたい……」
願いは虚しく
冷たい夜風だけが僕の頬を撫でた
そして
溢れた想いを連れ去って行く……
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