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冬の夜風に
白い息が吐き出される
あなたの溜息が
凍った空気を温めた
緊張の糸が切れたように
何かを決めたように
あなたは息を吐き出した
そして……
あなたは 告げた
「別れ……ようと思う……」
聞きたくなかったあなたのその言葉
薄々気付いていた
気付いていたのに信じたくなかった
まだ 大丈夫…… まだ一緒にいれるはず……
淡い希望を抱いていた私がバカみたい
どうしようもなくて……
胸が苦しくて…… 呼吸さえも出来ない……
私は溢れそうな想いを必死に抑え
あなたの言葉に答えた
「そっか……」
冷たい冬の夜風は
私の想いを遠くへ
そう…… 遠くへと運んでいった
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