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凍てつく夜に
凍てつく夜
温かいスープはものの
数分で冷めてしまった
何度 一人の夜を越えればいいのだろう
何度 あなたの姿を探しただろう
夜空に浮かぶ虚ろな月は
今日も私の姿を照らす
悲しげに微笑んでいるかのように
私を一晩中見つめ続け
慰め続けられている気がする
まるで いつものあなたのように……
側にいてほしい
そう願えば願うほどに
月には陰りが見え
やがて消えてしまいそうだ
そして 私は嘘をついた
たった一度のあなたへの嘘
さよなら
なんて言えない でも今は
さよなら
の言葉を噛み締め
自分の心に刻み込む
あなたが大好きだから
あなたが大嫌い……




