前へ目次 次へ PR 46/365 桜と私 目の前の大木は静かに泣いた 淡いピンクの花はひらひらと落ちる 誰の目にとまることもなく ひとりでに泣いている 私はこの桜の木が大好きだ 誰の目にもとまらないこの木は まるで私のよう 忘れられてしまった悲しい木のはずなのに 必死に花を咲かせている 「誰か気付いて」 と言わんばかりに…… 毎年 春になると こうしてこの木を眺めに来る この桜は1年間一人で頑張っている そう思う度に私も頑張れる気がする 私はこの桜が大好きだ 誰も知らない 私とこの木だけの秘密の繋がり