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朝焼けに雪
朝焼けに染まる空を眺め
悴んだ手に白い息を吹きかける
温めては冷めて 温めては冷めて
あなたへの気持ちは温かいままなのに
体は冷える
あなたはどうなのだろうか……
ゆっくりと綿毛のような雪が降り始めた
私は空を仰いで もとに戻す
「はぁー」
大きなため息と共に白い息は吐きだされる
眠気眼をこすれば
目の水分は外気で凍ってしまいそう
涙さえも地面にたどり着くまでに
結晶へと変わる
あなたが愛おしい
あの温もりをまた感じたいと願うが
叶うはずもなく
ただ 静かに余生を過ごすだけ
聞こえてくる雪の降る音
積もった雪を踏む人の足音
その全てがなぜだか
私に終わりを告げるメロディーに聞こえた




