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私の声?
イヤホン越しのその声は
こっそり私に浸透する
透明な声
そう例えられるほど
すんなりと
誰にでも入り込んでしまう
そんな不思議な声……
気付けばそれは
私の一部に
そして
私自身になる……
イヤホン越しの声
紛れも無く私の声……
けれどこの声は
大切なあの人には届かない……
きっとあの人も
聴いているはずなのに……
こんな私が不快で仕方ない……
まるで
とってつけたかのような感情……
悲しい?
虚しい?
苦しい?
そんなんじゃない……
私はただあの人が好きなだけ……
なのに
私自身が嘘をつく
あの人が好きだと嘘をつく?
あの人が嫌いだと嘘をつく?
もう何もかもわからない……
イヤホン越しの声が
私の中で流れては
また私は自分を見失う……




