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またね
降る雪が雨に変わる別れ際
冷たくなったこの手は
ぶらり
行き場もなく垂れる……
受け止めてくれない
あなたはまたどこかへ行ってしまう
なんで?
どうして?
嫌だよ……
これは私のわがままなのかもしれない……
でも
もう誰かが私の前から
いなくなるのは嫌だから……
あんなに痛いことはないから……
痛くて痛くてきっと耐えられないから……
私の想いは
まるで雨で増水した川のように
ただただ流されていく……
さようなら
最後をこの言葉で終わらせたくない
だから私は
またね
ただそれだけを言った……




