297/365
奏
どこからともなく
聴こえてくる
響き渡る
誰の声?
何の音?
虫かな?
乗り物かな?
鳴り響き続けるその音
不快感と心地よさが入り混じった
奇妙な感覚
奇妙な空間
ここはどこ?
辺りを見渡しても
果てしない暗闇が続いている
まるで夢の中のようで
現実とは思えない……
上を向いても
いつも見ている空はない……
横を向いても
いつもそこにいる誰かがいない……
それでも鳴り響き続ける音……
奏でられる音……
それは
私の内側から響いていた……
そうこれは
私の中にある心の音……
不安や幸福感が入り混じった
今の私の……




