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幻だとしても
濃霧に包まれた世界
まるで雪原の世界のように
白く儚くこの目に映る
まるで別世界にでも
繋がっているように
そしてそこへ
踏み込むことを拒むように
漂う霧
時が経つと共に
次第に晴れてゆく霧
幻想は現実へと形を変える
映し出された
マンション
ビル
住宅街
いつもとなんら変わりない
そんな景色……
幻……
一言にそう済ますことは
簡単なのだろうけれど
それでも私は
その景色の先にあるものをみたい
なんら変わりない世界かもしれない
けれど
何もしない
の選択肢はもう使いたくないから……




