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涙が教えるあなたの尊さ
星は静かに告げる
一人という現実を
寂しさという寒さを
この手に残る温もりを
窓辺のテーブルにある
月明かりに照らされた
あなたのマグカップ……
それを眺めて
今日も想い描く
あるはずの未来……
過ぎ去った時間……
それだけしかできない……
たったこれだけしか出来ない……
こんな私を笑えばいい……
私も笑ってしまいそう……
なのに……
なんでこんなにも
涙が溢れてくるのだろうか……
静かに頰を伝う
雫は
想いは
今日も行き場を失い
床へ零れ落ちる……
涙が教えるあなたの尊さ……
この身を壊してしまいそう……




