27/365
風に乗せて
冷たい風が吹く
木々はざわざわと音を立て
僕が歩くたびに風を切る音が
ヒューヒューと聞こえる
誰もいない静かな道
君は相変わらず隣にいない
冷たくなる頬
冷たくなる手
いつしか僕の心まで冷たくしてしまう
そんなことを想うと怖くなる
君に教えてもらった
明るく生きる道も
君を失って
暗く冷たい道に変わる
僕は生きていていいのだろうか
もし君じゃなくて僕だったならよかったのに……
僕はやっぱり君みたいにはなれないよ
悔しいくらい僕は僕だから……
君にいてほしかった
こんな想い
届くはずもないのに
今日もこの冷たい風に乗せるように
一人 想いを馳せている




